世界1のコンビニ社会とゴミの排出国日本

先日は、五島市のゴミ問題についてご紹介しました。

https://nakanishidaisuke.com/2018/06/25/gomi/

本日は、視点を少し上げて、日本のゴミ事情についてご紹介します。

日本の焼却炉の数は世界一

日本はゴミの排出量が世界と比較しても高く、1人1日当たりのごみ排出量は925グラムだそうです(環境省)。

そしてゴミを燃やす焼却場の数は、なんと世界の7割を占めているそうです。2018年次点では減少傾向で、1,120 施設 あるそうですが、これは世界と比較しても圧倒的な多さです(同じく環境省)。

この理由は、例えばアメリカや中国と比べた場合、日本は国土面積が狭いので、「ゴミ処理=燃やす」が主流となっているためです。

当然、焼却炉を維持するのにも大変な費用がかかり、ダイオキシンの発生量も増えます。

なぜゴミが多いのか?

そもそも、どうして日本はゴミの量が多いのでしょうか?

その理由を考えてみると、私たちの生活スタイルそのものが

「コンビニ社会」

であるということに深く関わっています。

言い換えると、欲しいものがスグに手に入り、スグに別の新しいものを手に入れられるということです。主要なゴミの原因を挙げると・・・

  • 食品ロス:全体の3割程度とも言われています。全国的に、フードバンクを推進した方が良いですね。
  • 無駄な紙の大量消費:コレも日本社会特有ではないでしょうか。包装紙とか仕事場の書類とか。
  • プラスチックとビニール袋:これは全国的に、コンビニが多いこととも関わっていますね。

一部の都市では、ゴミ袋を有料化したり、ペーパーレス化を推移したりしています。

ゴミの問題点

そもそも、ゴミが多いことは何が問題なのでしょうか?

日本のゴミ排出量自体は、年々減少傾向にあるそうですが、世界的に見ればまだまだ減らせる余地はありそうです。

喫緊の問題としては、ゴミの最終処分場が足りなくなっていることではないでしょうか。

あと10年程度で「受け入れ」がMAXになり足りなくなるそうです。当然のことですが、最終処分場を増やすためには、受け入れ先の地域が反対をすることが予想されます。

処分場が飽和したとき、ゴミが行き場を失って、適切に管理されなくなる可能性があります。

そうすると、街の景観が崩れたり、自然環境を汚したりと、日本人が大切にしている「クリーンで衛生的な生活」が汚される可能性が高いです。

更に、最終処分場の問題が解決したとしても、ゴミを燃やす以上、環境汚染は引き続き発生します。

コレも中長期的な視点で見たときに、世界中の人の生活水準を貶めることになります。

解決策は?

「ゴミの量を減らす」が一番手っ取り早い解決策ですが、別の視点から考えれば、「処理の質を高める」というのも一つの方法だと思います。

処理の質とは、従来のように、燃やしたり埋めたりする(環境汚染の根源)ではなく、「再循環する流れに乗せる」と言うことです。

情報の通信速度が飛躍的に向上し、社会で新しく導入されるサービス(自動運転やドローン)の特性も踏まえ、

「何を食べ、何を排出するか?」

という問題まで含めて考える必要があります。

よく小学校とかでは、

「私たち一人一人が・・・」

と言いますが、どうもそういう個人の努力に依存する他力本願的な方法よりも、統一的なシステム、仕組みを作るべきだと思います。