2024年4月28日に投開票となった衆院選挙結果の分析です。
今回の選挙の注目点の一つは、投票率でした。
- 選挙当日有権者数:29,861人
- 投票者数:12,053人
- 投票率:40.36%
という結果となり、前回の衆院選挙と比較すると、28%も低下し7,963名の有権者が新たに棄権を選択しました。
2021年10月投票率 68.28%
今回は前回と比べた票の分散についての分析です。
人口動態の推移
2021年10月31日~2024年4月28日時点での人口の推移について分析しました。
2021年の選挙結果は以下の通りです(敬称略)。
棄権 | 9,845 |
谷川 弥一 | 8,667 |
山田 博司 | 7,827 |
山田 勝彦 | 4,218 |
石本 啓之 | 199 |
無効 | 279 |
その他 | 2 |
この数字に対して、2年半の人口の変化を加えていきます。
参考資料
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s007/040/010/090/01jinkoubijyon.pdf
結果をまとめると、
- 転出者数(有権者):2160人
- 転入者数(有権者):2395人
- 自然減:1780人
という感じとなりました。あくまで推計値ですが、有権者の構成比率が3年前と比べると10%程度変化しています。
上記の転入者数、転出者数、自然減のデータを基に、今回の選挙の票がどのように別れたのか、私なりに分析してみました。
結果はあくまで主観に基づく推計値ですので、数の正確性は担保されていませんm(__)m
以下、分析結果の解説です。
【前提条件】
- 棄権・無効票の行き先は変化なし
- 山田勝彦氏の投票先はほぼ変化なし
こうした前提条件を基に、数字の辻褄が合うように様々いじくってシミュレーションしてみました。
自民党支持者の約7割が棄権
今回の投票率低下の最大の要因は、前回谷川氏に投票した有権者が投票に行かなかった事ではないでしょうか。
今回のシミュレーションでは、大体前回の谷川氏投票者の72%が棄権した、という推計となりました。
山田勝彦氏が票数を倍に出来た理由
前回、山田勝彦氏の票数は4218票でした。
そこから自然減や社会減を差し引いた数値として、3682という数字が出てきました。(上図)
今回、山田勝彦氏は、その推計値の倍以上となる8,246票を獲得しました。前回の投票者数の推計から差し引くと、4,564票となり、この票がどこから来たのか分析をしてみました。NHKの分析では、
- 自民支持層の投票先は山田氏が5割台半ば、井上氏が4割台半ば
- 回答者の3割を占めた無党派層では、差がついた。山田氏は7割近くの支持
とありましたので、そうした数値を当てはめてみると、
- 前回山田博司氏に投票した人:3,000票
- 前回谷川氏に投票した人:950票
- 転入者+新成人:約700票
くらいではないかと推計しました。
今回、山田勝彦氏は政党に関係なく、島の為になる政策を幾つも掲げていました。
- 離島航路の補助の対象拡大
- ガソリン税を安くする
- 島の消費税を安くする
- 農林水産業への支援の強化
こうした「島への恩恵」がある政策を訴えた事もあり、従来谷川氏に投票していた人からの票も少なからず入っていると分析しています。
あくまでご参考として、参照して頂ければと思います。