本日は総務水道委員会にて、管内視察に行ってきました。
その中で感じたことは、DX後の支所の役割についてです。
五島市では、平成の大合併を経て支所の庁舎は人数が大幅に削減され、「大きな箱」が残っている状態です。
そうした中、H30年度から庁舎整備計画に基づき、老朽化して耐震基準に満たない建物を順次改修&解体を進めていく予定です。
しかしこれは、コロナ前の計画であり、DXという言葉やリモートワークという概念がまだ浸透していない頃の計画です。
「建物」の利用価値
同日に訪れた「五島日本語学校」では、コロナを機に留学の機会を先延ばしされてしまった留学生が、オンラインで授業を受講する様子を見学しました。
おそらく全国の大学でも、同じようにオンラインでの授業が浸透しているのでしょう。
もちろん、全ての価値がリアルな場での学びに勝るとは限りません。
日本で生活する事で、授業では体験できない日本の文化や暮らし、日常会話に接する機会は多くなります。
しかしながら、純粋に言語としての日本語を習得するのであれば、オンラインでも不可能ではありません。
五島市では、利用していない建物の有効活用策として、総額2億5千万円を投じて建物の改修を行いました。
それに加え、月額4万円の給付も留学生に対して行っています。
議会では、公平性の観点から問題視もされましたが、こうした優遇政策がある事を知らない市民もかなり多いと思います。
コロナを機に、リモートワークやオンライン授業が一般化した事で、「建物の持つ価値」も大きく変化しました。
五島市では、DXと称して「書かせない窓口」や「来させない窓口」の対応を進めています。
将来的に、現在役所に足を運んで行っている申請や手続きが、全て電子化されるのであれば、いわゆる「窓口業務」は不要になります。
そしてPCやスマホさえあれば仕事が出来る、テレワークが普及すれば、何も福江の中心部に集まって事務仕事をする必要はなくなります。
こうした時代の変化、将来的な変化を踏まえると、
「支所の役割や位置づけ」
は再検討すべきタイミングであるとも言えます。
昨年9月議会でも提案しましたが、この辺りの再検証を市に促す事も必要ではないかと感じました。
従来、支所は「市民のための」相談や手続きの窓口として機能を果たしてきました。
しかしながら、人口減少とDXを踏まえると、従来と同じ基準のハコモノを作るべきかどうかは再検討すべきです。
支所の役割を見直すならば、
- 市民だけでなく、交流人口の窓口としての機能も持たせるべきでは?
- 行政職員だけでなく、民間の働く場所(ワーケーション)として活用すべきでは?
という観点も出てきます。
こうした事も含めて、改めて支所の役割・働く場所について提案をしていきたいと思います。