2021年3月/五島市議会/中西大輔一般質問

五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。

そこで、議事メモを残しています。

記載分は、2021年3月16日の内容です。

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s001/010/010/010/100/20190316160308.html#01

※内容は必ずしも全てを反映している訳ではなく、正確でない部分もありますので、ご容赦ください

冒頭

おはようございます。市民ネットワークの中西大輔でございます。

私は、去る2月7日に実施されました市議選挙におきまして、市民の皆様の温かい御支援により当選させていただき、五島市議に就任いたしました。1票を投じていただいた市民の皆様に深く感謝すると同時に、皆様の思いを重く受けとめ、市政の発展に尽力してまいります。

質問の前に、簡単に自己紹介と所信表明をさせて頂きます。私は千葉県の船橋市に生まれ、大学卒業後は東京の会社に就職し、システムエンジニアとして東京やインドで働きました。2016年、会社の休暇を利用し五島に訪れ、島の魅力に大変感銘を受けました。そして、この五島で「外国人向けの宿泊施設」を始めたいと想い、一念発起して会社を辞め、4年前の2月に五島に移住しました。

五島に移住してからは、素晴らしい海の魅力を活かしたマリンスポーツや、島の自然・文化を案内する観光ガイドとして活動しました。五島には、後世に残すべき素晴らしい自然や、都会にはない魅力が沢山眠っていて、まさしく宝島だと感じます。五島にはこれからの世界をリードする、可能性があると感じています。

その一方、五島には様々な点で「勿体ない」と感じる事があります。その一つが、政治です。私は五島市政が進化する事により、より一層、五島の魅力を高めることができると信じています。昨年8月の五島市長選挙では、地縁、血縁のない五島で、まさにゼロからのスタートで、政治の世界に飛び込みました。スローガンとして「五島はきっと 想像以上だ」を掲げ、訴えをさせて頂きました。

市議に出馬するに当たっては、「わっカモンがやる!若い力で政治を変える」というスローガンを掲げ、島の政治の若返りを訴えてきました。私は20年後、30年後の五島を自分事として真剣に考える、若い世代の代表として、より良い政策の提言や情報発信を行ってまいります。

同時に、先人・先輩の方々が築き上げてきた五島の財産を守りながら、移住者としての「外からの視点」を活かし、五島の魅力を高められるよう取り組んで参ります。先輩議員の皆様、五島市職員の皆様の御指導、御鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます。(一礼)

それでは早速、一般質問をさせて頂きます。

今回の一般質問を作成するに辺り、「どれくらいの市民の方が、この市議会を傍聴しているだろうか?」と、考えました。私の知り合いの若い方に、「市議会を傍聴した事がありますか?」と質問したところ、多くの方は、「ない」と答えました。この理由は幾つか考えられますが、一つには、「若い人が関心を持つテーマが少ないのではないか」と考えました。そこで今回は、より多くの若い世代に、市政に関心を持って頂けるようなテーマを質問にする事にしました。

1. 成人式と出初式について

成人式は中止し出初式は行うという判断を、市長はおかしいとは感じなかったのか

Q. 市民の方からは『なぜ今年は成人式を中止したのに、出初式を実施したのか?』という声を聞きます。新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、成人式を中止した事はある意味で、やむを得ない判断だと思います。しかしながら、その一方で、出初式を実施した事に対して、私はおかしいと感じます。今年成人を迎えた五島市の若者は、五島市の政治に対して失望し、怒りを感じたのではないでしょうか。

市長は、一生に一度の成人式を中止する一方で、毎年恒例の出初式を行うという判断について、おかしいとは感じなかったのですか?答弁を求めます。

市長. 成人式は参加者の9割が市外からの帰省。感染拡大地域からは慎重な判断を求められたことから、中止した。

出初式は参加者が市内に限られることに加え、正副会議において、規模を縮小し、市内で1人でも感染者が見つかった場合は中止するとの判断を尊重し、開催をした。

Q. 市長はおかしいと感じたのか、感じなかったのか?

市長.仕方がない、やむを得ない。やったわけだから、おかしかったとはならない。

Q.  個々の実施判断については、様々な見方があると思いますが、一定程度納得はできるかと思います。しかし問題は、全体として見た時の整合性です。最初の質問の通り、どちらか一方だけ実施する形では、全体としての判断に違和感が生まれます。出初式の開催は、他のイベントとの整合性の観点から、実施検討がされたのでしょうか?

消防庁.他のイベントとの整合性については、正副会議にて協議を行った。当該在住者のみに限られ、感染者がいなかったことから、開催規模を縮小し、感染対策を行い、決定した。

Q. 整合性の観点はなかったと感じる。他の自治体で、成人式を開催した福岡県福岡市の高島市長のブログを紹介します。読みます。

私自身、就職前に海外旅行に行ったり、いろんな友達を作って経験をしたことが今の自分に繋がっていると強く思っています。ハタチ前後の時期を思い返した時に、同じように振り返る方も多いのではないかと思います。その大事な人生の時期に、様々な経験のチャンスを制限されている若い世代の気持ちを慮ると辛くなります。

新型コロナウイルスによって、若い世代にはこの1年間、社会全体のために相当に制限がある生活をお願いしてきました。そういう意味からも、この世代にとって人生の大切な晴れの節目となる式典は、可能であればぜひ開催すべきだと思うのが私の考え方です。

https://ameblo.jp/so-takashima/entry-12649643465.html

判断理由はそれぞれですが、今回の件については、市長からの説明がなかったことが、若者の政治への不信を招いたのではないでしょうか。そこで明らかにしておきたいことがあります。

コロナ下のイベントにおける最終意思決定者と責任者は誰になるのでしょうか?

市長.それぞれ事業主体がいる。市が開催するものは市長、教育長が開催するものは、教育長。実行委員会の総会で決定される。例えばトライアスロンは、市長が代表を務めており、オンラインで会議を開催し、議論をした。役員として参加し、医療スタッフの協力も難しいのではないかと申し上げ、結果として中止になった。

Q. 出初式の最終意思決定者と責任者は?

市長.主催者という形で最終的には正副会議を尊重し、開催を決定した。消防団、日ごろから仕事を持ち、危険な消火活動に従事している。消防団の行動に対して感謝を示す表彰式を開き、感謝の意を伝えたかった。市内のみの参加者で判断をさせていただいた。

Q. 出初式をやりたかったとの判断であった。成人式はやりたい意向はあるか?

教育長.全国から多くの新成人が帰省することになるので、感染対策を講じて行う方針だった。直前に長崎県内の段階がステージ3に移行した。感染拡大地域からの帰省は慎重な判断が求められていた。医療体制が脆弱な五島市において、感染者が発見された場合、入院患者が増大し、さらに深刻な事態を招く恐れがあるため、やむを得ず中止した。今後、成人式をやるかについては、いったん中止で決定しているので考えていない。

Q. 成人式の延期はない。出初式もおかしいとは思わなかったという回答だった。次に、質問の抽象度を上げて、「市長の情報発信」について、質問を致します。

2. 市長の情報発信について

先週の一般質問で、椿山議員からの質問に対して、市長は「投票率の低下には政治家の責任もあるので、日ごろから市民との信頼関係を築き、溝を埋めたい」との趣旨の発言をされました。そこで、投票率の低下について、資料を配布させて頂きましたので、簡単に紹介させて頂きます。

図1では、先月の市議会選挙での地区ごとの有権者数と人口比率を示しております。人口比率は多い順に、福江62%、冨江12%、岐宿9%、三井楽7%、奈留6%、玉之浦4%となっています。

図2では、五島市選挙での地区別投票率を示しています。

市議選では玉之浦、奈留、岐宿、三井楽は70%を超えているのに対し、福江と富江は60%台です。同様に、市長選挙でも、玉之浦、奈留、岐宿、三井楽は60%を超えているのに対し、福江と富江は50%台です。これらのデータから、玉之浦、岐宿、奈留、三井楽と言った、人口が少なく高齢化率の高い地域では投票率が高い一方で、福江・冨江といった、人口が比較的多く、高齢化率の低い地域では、投票率が低いという事です。

私自身、二つの選挙に候補者として参加した経験からも、投票率の低下は若年層への訴えや情報発信が足りなかったと反省しています。

こうした点も踏まえ、リーダーの情報発信の必要性について、市長の考えをお聞かせください。

市長.情報発信をする際に、市長としてよりも、五島市としての情報発信が必要と考えている。素早い情報提供、知名度を向上する目的で、五島市として発信をしている。重要事項や緊急のお願いは、私自ら情報発信をし、注意喚起やお願いをしている。これからも迅速かつ的確な情報発信にこころがけていきたい。

Q. 五島市としての情報発信は頑張っていると思う。コロナの緊急事態宣言や台風の時、市長はYouTubeでの情報発信や、防災無線での呼びかけを行いました。これ自体は良い取り組みだと感じましたが、緊急時だけでなく、日常的にも情報発信をすべきだと思います。残念ながら市長のTwitterは選挙の後、9月7日で更新が止まっています。肝心の「結集」を図るためには、やはりインターネット空間での市長のメッセージ発信が必要ではないでしょうか。

私も政治家として、ブログやYouTube、SNSを運用する中で、難しさを感じています。「口は災いの元」と言いますが、政治家の発言は自らの首が飛ぶリスクもあるため、出来るだけ不要は発信をしない方が安全であるとも言えます。政治家の些細な発言が炎上したり、いわれのない誹謗中傷の的になったりすることもあります。そうしたリスクも認識したうえで、私はこれからの未来を担う若い人に届くメッセージを日々模索しています。

若年層の新聞離れ、活字離れが進み、スマホの利用率が高まっています。

市長は若い人へのメッセージについて、今後どのような情報発信を行う方針ですか?

市長.先ほど申し上げたように、五島市を有名にする、情報を提供するということであり、私の名前を市民や全国に広めることは毛頭考えていない。情報発信はターゲットを選定する必要がある。昼間は若い世代のLINEなどのSNSの利用が高いという結果になっている。こうした状況を考慮し、若い世代に対してはSNSや動画サイトを使い、五島市として対応していきたい。

Q. 五島市として頑張るとの回答であった。ぜひとも、若者が政治への不信感を抱かないような情報発信、そして若者が政治に関心を持てるような情報発信、私も頑張っていきますので、市長もぜひ、これに努めて頂きたい。

3. 遊具施設の更新について

次に、「遊具施設の更新について」質問を致します。今回の一般質問をするにあたり、若い子育て世帯の方々、14名に対面でヒアリングを行ったところ、一番多かったのは、「雨の日に子供が安心して遊べる場所が少ない」という声でした。遊ばせる場所がないから、仕方なく部屋でゲームをさせたり、YouTubeを見せている保護者が多いとの事です。転勤で五島に来られた方は、「他の自治体と比べて、五島は遊びの選択肢が少ない」と仰っていました。子供が思いっきりはしゃぎ回れるような場所があれば、子育て世帯は助かるし、五島で子育てしたいという移住者も増えるのではないでしょうか。

そこでまずは、過去の経緯を紹介していただきたいと思います。丁度今から4年前、3月の定例議会で、「公共施設における遊具及びグラウンドの整備状況について」の質問がありました。その質問事項と回答の要約を

建設管理部長.H29年3月議会では、遊具の中に年数が相当経過しているものがあり、点検を行っている。国の基準により、維持管理を行い、安全安心に使える遊具にしていきたい。と答弁している。

Q. 4年目の市議会で市長は『確かに、雨が降ったときに子供たちが遊ぶ場所がないという話は、よく私も聞かされます。』と答弁されています。それに加えて、『図書館の整備があるため、複合的なところで検討したい』と答弁されています。しかしながら図書館は、あくまで本を読む場所であり、子供が騒ぐ事を目的とした場所ではありません。

4年前からどのような検討がなされ、何が改善されたのか、答弁をお願いいたします。

建設管理部長.4年間、中央公園では長寿命化計画に基づき実施し、アスレチック遊具2機を更新している。国の指針に基づき、県全土調査を行い、今年度から修繕・撤去を計画的に実施している。R2年は10基の撤去・2機の修繕、R3年度は4基の更新・1基の撤去・2機の修繕を予定している。玉之浦では、カントリーパークにR1年度遊具5機を設置し、今後も設置予定。

Q. 特に雨の日の遊べる場所について、未だに多くの保護者が困っています。私は五島市の対策が不十分だと感じていますが、市長はどのように感じているでしょうか?

市長.図書館では大声を出すことはできないが、絵本を読み聞かせるコーナーは整備をする予定。子供は遊びの中で成長していく。遊具の設置・安全性の確保は大事。なかなか一度に全部は無理だが、今後も安心して使える更新に努めていきたい。

4. 廃校活用について

Q. 次に、廃校の活用について質問致します。令和元年度6月の議会で「閉校になった校舎や体育館の利活用について」質問されています。その質問事項と回答の要約を教えてください。

総務企画部長.廃校になった校舎については、HPで紹介し、個別に対応していると答弁している。

Q. 五島市の大きな資産である廃校の活用について、当時からどのような検討がなされ、何が改善されたのか、答弁をお願いいたします。当時の質問から1年8か月、620日以上の日数が経過していますが、未だにHPには、3つの廃校、旧岐宿小学校・旧川原小学校・旧山内小学校が「貸付物件」として掲載されています。市役所のHPからは辿るのが難しく、おそらく多くの市民には知られていないと思います。

総務企画部長.廃校となった校舎の利活用は、玉之浦小学校で2件、平成小学校で1件。半泊の廃校も活用し、昨年10月から民間団体に貸し付けを行っている。新たな雇用の場につながる利活用に努めていきたい。

Q. 五島市では、令和2年度の第4次五島市行政改革実施計画の中で、基本方針Ⅲ 「健全な財政運営」の中で「取り組むべき課題」として「遊休資産の有効活用」が掲げられています。この内容と、現在の取り組み状況を教えてください。

総務企画部長.五島市の個別計画により、利用されずに遊休化すると見込まれる。貸し付けや売却の情報発信を積極的に行うと計画されている。目標は資産の状況を充実させ、HP以外の方法を活用する。従来型の公募を増やし、新たな方法を検討する。

売れる、貸せる物件を紹介し、R1年度は土地289件983万円、建物35件304万円を貸し付けている。土地の貸し付けは9件、559万円あっている。

Q. HP以外でも情報発信を務めるとのことだが、全体の遊休資産の割合に対して、五島市の遊休資産の活用に対する取り組みが不十分だと感じていますが、市長はどのように感じているでしょうか?

市長.すでに農産加工施設であったりレストランであったり、19校中12校は利活用されている。現在HPで紹介しているが、掲載されていない校舎も個別に対応していきたい。

Q. ぜひ積極的に活用してもらいたい。五島市には使われていない遊休資産として、耕作放棄地や空き家、空き土地などが沢山あります。こうした有休資産を寝かしておくことは非常に勿体ないと感じます。行政改革実施計画に基づき、情報発信のあり方を改善して頂くようにお願いいたします。

次に、他の市町村の事例として、栃木県塩谷町(しおやまち)の「しおらんど」の事例を紹介致します。東京都港区に本社を置く「コトブキ」という会社のHPに掲載されている情報を、一部抜粋して紹介します。

『「しおらんど」は、廃校になった小学校の建物を有効活用した「子どもたちの遊び場」としてリノベーションされた施設です。公園の遊具が老朽化し町内には幼児が遊べる場所がないことで、町外の公園や施設に遊びに行っているという住民調査結果が出ました。小口資金をインターネットで募るクラウドファンディングを活用、町内からの寄付や町の援助も受けて開設された公共の遊び場です。この遊び場を通じて、町内の子どもたちが触れ合い、保護者も交流もでき、町全体が一つになるコミュニティづくりのきっかけになることを目指しています。』と紹介されています。”

Q. 市長は、栃木県塩谷町(しおやまち)での廃校を活用した子供の遊び場づくりの事例(しおランド)を知っていたか

市長. 承知しておりませんでした。

Q. このしおランドの設立経緯について紹介いたします。塩谷町(しおやまち)では、まさに五島市と同じ課題を抱えていましたが、地域おこし協力隊の発案により、1週間にわたり「しおらんど」が開催され、来場者アンケートで、「継続して実施をしてもらいたい」との要望が数多く、2019年9月に町営でオープンしました。同年6月、塩谷町の町議会での町長の発言を一部ご紹介します。

『町としましても、地域活性化と遊休財産の有効利用という観点から、施設の充実についてもあわせて検討を重ねた結果、旧大久保小学校の持っている木のぬくもりに融合するような遊具の設置が好ましいとの判断から、アスレチック機能を有した大型室内木製遊具を設置することといたしました。』と述べています。更に同年12月の議会では、『オープンから1カ月で約3,000人の方々にご利用いただきましたが、数値から分析をいたしますと、利用の状況は町内3に対し、町外7の割合』であると分析されおり、他の地域からの利用もあっているという事です。

ぜひとも五島でも、こうした取り組みしていただきたいですが、市長のお考えをお聞かせください。

市長.廃校等の遊休資産は売却を含めて地域活性化につなげていきたい。今のものは、市でできるだけお金をかけないことを基本としている。今の五島市の廃校の分布をみると、子供が少なくなったから廃校になっている状況。市で行う場合は財政上の問題もあるので、総合的に判断していきたい。

Q. 財政上の問題があると思ったので、塩谷町を紹介した。3か月後、6月の一般質問で、進捗確認をさせて頂きますので、五島で雨の日に歯がゆい思いをされている保護者のために、スピード感のある対策をよろしくお願い致します。

5. 子育て世代からの情報収集について

Q. 全国どの地方自治体も、人口減少、高齢化、自然災害への備え、コロナ関連の情報収集など、共通の課題を抱えています。五島市も例外ではなく、最小の経費で最大の成果を発揮するための、創意工夫が重要です。様々な情報が目まぐるしく行き交う中で、アンテナを出来る限り高く張り、幅広く、スピーディーに情報収集する事が、政策立案の命綱であると考えています。そこで質問です。

来年度から開設される「子育て世帯包括支援センター」は、切れ目のない支援を行うための施設であると紹介されましたが、想定利用者数と職員数は

福祉保健部長.センター開設についての概要。児童虐待の増加や77%が0~3歳まで。母子保健法が改正され、市町村で実施することになった。子育てに関する相談やいろいろな機関で対応しているが、リスクのあるケースしか対応できていなかった。不安や悩みをどこに相談すればよいかという問題の改善に向けて、センターを開設することになった。センターでは予防的に母子健康手帳交付の際に、各家庭ですべての妊産婦と面談を行い、1人1人の支援プランを作成する。利用者数は、年間220人、延べ840人を想定している。センターの体制は助産師1名を配置。国保の保健師3名も対応する予定。

Q. 「助産師人件費等」の欄に561万3千円が記載されています。厚生労働省がH29年8月に出した「子育て世代包括支援センター業務ガイドライン」によると、「センターには保健師等を1名以上配置することが記載されており、保健師・助産師等のこれまでの母子保健活動の経験を活かすことで、センターの業務を効果的かつ効率的に展開することができる。さらに、保健師や助産師、看護師といった医療職に加えて、精神保健福祉士、ソーシャルワーカー(社会福祉士等)利用者支援専門員、地域子育て支援拠点事業所の専任職員といった福祉職を配置することが望ましい。」

と記載されています。保健師や支援専門員の配置はどのようにされる予定でしょうか?

福祉保健部長.センターの体制として、助産師1名を増員し、母子保健担当の保健師3名が対応。管理栄養士、看護師、歯科衛生士がかかわることとしている。福祉職はほかの関係機関とも連携することを考えているため、その中で社会福祉士、精神保健福祉士との連携を考えている。

Q. 厚労省のガイドラインによると、「センターの円滑な運営に当たっては、実際に地域で母子保健や子育て支援に携わっている関係機関・関係者との連携が欠かせない。」と書かれ、主な連携先として、「庁内の関係部署、医療機関(産科医、小児科医等)や助産所、保健所、市町村保健センター、地域子育て支援拠点事業所、児童館、こども園・幼稚園・保育所、学校、」など、様々な機関が挙げられています。

関係機関との情報共有システムはどのようになっているでしょうか?

福祉保健部長.福祉の相談窓口に情報連携システムを導入する。児童福祉、障碍者福祉、各支所との支援状況の確認を行い必要な支援を行いたい。外部の連携機関とも連携をして、利用者のニーズに合わせてケース会議や状況共有の場を持ちたい。長崎新聞にも切れ目のない母子支援という形で、縦割りの弊害が指摘されていた。医療教育が歩み寄り相互的に支援できるように留意したい。

Q. 福祉の相談窓口を庁内では使うと聞いた。関係機関が多くなればなるほど、利用者ニーズ情報の把握が難しくなると思う。各連携機関で統一されたシステムはあるか?

福祉保健部長.情報連携システムを活用していきたい。子育て支援センターの健康政策課、障害・子供支援を行う社会福祉課と連携しシステムを活用していきたい。

Q. 活用していただいて、市民がたらいまわしにならないように強く要望したい。私が政治家を目指した理由の一つに、行政があまりにもアナログであった事が挙げられます。何をするにしても判子文化。紙の書類が多い。議員になって驚いたのは、膨大な資料・書類です。9月からタブレットに移行するとの事ですが、それ以外にも改善出来る点が山ほどあります。

例えばこの議場には、PCやスマートフォンの持ち込みが禁止されているため、私も仕方なく紙を印刷しています。市長は昨日、環境問題については、「日々の生活を変えていかなければいけない」と答弁されました。私は、一番紙を減らすべきは、市役所であると感じています。燃やすごみを減らすという観点からも、ペーパーレス化は避けては通れません。

子供支援センターでは、関係する部署が多いため、必ずどこかで情報の共有がされないリスクがあると思いますので、しっかりとした情報共有体制の構築をお願いいたします。次に、支援センターでサービス提供が不可能な「子育て世帯のニーズ」を、どう扱うのか、答弁をお伺いします。

福祉保健部長.センターで対応できない相談は、内容に応じて適切な支援機関に繋いでいきたい。日ごろからそれぞれの役割や機能を共有して体制を構築していきたい。解決が困難な場合は会議を設けて庁内関係部署と繋いでいきたい。

Q. 私がこの質問をした理由は、五島市が子育て世代のニーズを的確に把握できていないのではないか?と感じたからです。実際、子供の遊び場は少なく、廃校も有効に活用されていません。五島市は今後、人口減少対策の自然減に力を入れるとの事でしたので、ぜひとも、若い世代からの情報収集、漏れのないようにして頂きたいと要望致します。

3か月後、6月の一般質問で、進捗確認をさせて頂きますので、しっかりとした情報収集体制の確立をお願い致します。

総括

今回の一般質問では、今まで市議会を見たことがない、若い世代が関心を持っていただけるよう、成人式の中止の背景や、子供の遊び場問題、子育て支援包括センターという3つのテーマをメインに取り扱いました。

そこから派生して、五島市の情報収集、市長の情報発信のあり方について質問しました。

成人式が中止の件については、一生に一度の成人式の機会を失った若者が、非常に残念な想いをされています。今後に向けて、市長の情報発信を改善できないか、提案を致しました。

子供の遊び場が未だに整備されていない事について、非常に多くの子育て世帯が歯がゆい想いをされています。今後に向けて、五島市行政全体の情報収集を改善できないか、提案を致しました。

今後とも、市政の発展に繋がるような提案・改善要望に努めて参ります。理事者の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。以上で中西大輔の一般質問を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。