こんばんわ。
飲み会はオンラインよりもリアル派の中西です。
人口3万6千人の自治体、五島市のリスク管理についてです。
前回の記事では、自治体の組織を再編すべし、という記事を書きました。
https://nakanishidaisuke.com/2020/04/27/goto-now/
本日は、これから間違いなく起こるであろう事と、それに対する「備え」を考えます。
第一版の政策リーフレットでも紹介しましたが、島で最も大きな課題は「医療」と「交通」です。
コロナショックを受けて、今この二つが非常に大きなリスクとなっています。
1. 医療崩壊リスク
4月7日の長崎新聞では、離島の医療体制の脆弱さが紹介されています。
https://this.kiji.is/620088685188973665?c=174761113988793844
医療崩壊を防ぐためには、現在空室となっているホテルや民宿で、軽症者の受入&隔離が必要です。
4月30日の日経新聞によると、
「軽症者向けに1.2万室」
が軽症者の病床として運用されるそうです。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO58625880Z20C20A4CR8000/
五島市も同様に、万が一の感染拡大に備え、軽症者向けの隔離施設の確保に動き出すべきです。
2. 交通崩壊リスク
4月28日の日経新聞によると、
ANAHD、手元資金が4割減
と見出しがあり、手元資金が急速に減少している記事が紹介されています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58602900Y0A420C2DTC000/
対策として、
コストカット
- 配当の無配化
- 従業員の一時帰休
- 航空機の受領延期や役員報酬の減額
資金繰り
- 民間金融機関との融資枠の積み増し
- 政府系金融機関からの借り入れ
が紹介されています。最大手のANAですら厳しい状況です。
こうした中で、離島を結ぶ航空路線のORC、そして海上交通を担う九州商船の経営悪化は避けられません。
コロナ終息が見通せない中で、最悪の事態は「本土を含む公共交通がストップする」事です。
その時のために、少なくとも島の中では、
観光客の減少に伴い「空き資源」となっているレンタカーや民間の船を活用し、バスや船の代替手段とする準備が必要ではないでしょうか。
病床不足 → 遊休資産の(ホテル)を活用
と同じ発想で
交通不足 → 遊休資産(船・レンタカー)を活用
が出来るはずです。
同時に、観光業で働いていた雇用者は、今現在「観光がらみ」の仕事がなく、収入も途絶えてしまっています。
「コロナ対策チーム」として市役所の職員を増やし、臨時でも役所が「雇用の場」としての機能を果たすことが必要です。
まとめ
五島市は「医療崩壊、交通崩壊」という最悪のケースを想定し、
遊休資産の活用(ホテル・レンタカー・失業中の市民)
をベースとした、リスク対応が必要です。
リスクが顕在化してからでは遅いので、GW期間中にでも、準備と対策が求められます。