五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。
そこで、議事メモを残しています。
記載分は、2019年6月27日の内容です。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s001/010/010/010/100/20190316160308.html#01
※内容は必ずしも全てを反映している訳ではなく、正確でない部分もありますので、ご容赦ください
1 日本語学校について
1 進捗状況は
Q. H29.3月議会でも質問。市民の中には疑問の声がある。メリットは80名の人口増、経済、雇用、異文化交流の機会増加といった答弁があった。現在は1学年50名。2億5千万円を投じて行う事業なのか?給付型奨学金をなぜベトナムの学生だけに給付するのか?進捗状況はどうなっているのか?
A. 海洋高校の寮を県から無料で借り受けて、教室を建築中。本年9月末までに開設予定。九州総合学院は、法務省の実地調査を経て11月に適格性の内示があり、2月に発表。ベトナムダナン市と提携し、学生の確保に活動中。給付型奨学金の返済補助を予定。
Q. 順調に進んでいるとの答弁。給付型奨学金の債務負担行為が提案されている。債務負担行為を認める事で、生徒を募集するとの答弁だが、予算が承認されていない段階での提案は出来るのか?
A. 債務負担行為は、支出の原因となる契約等の債務を負担するだけの権限に基づく行為であって、現金支出を必要とするときには、あらためて歳出予算に計上しなければならない。
http://jcp-itami.main.jp/wp/wp-content/uploads/2012_02_07_saimuhutan.pdf
支出の予定がないという事で、令和元年度ではなく、2年度以降に記載する予定。
Q. 債務負担行為でやる必要があるのか?本来ならば、当初予算を承認した後に出来る事。何年の契約としているのか?
A. 運営に関する連携協定書を締結しており、2040年3月まで。
Q. そうであれば、2040年までの債務負担行為を起こすべきではないか?なぜ2年度分だけ?
A. 協定の中には奨学金は内容を含んでおらず、第一学年で入っている2年間分だけをしている。新しい生徒の分は別途提案する。
Q. 非常に複雑。給付型の奨学金を行う事を明言をするために、当初予算まで待てない。そのため、奇策として相手方に了解をして頂く形に見える。しっかりとした手順で進めてほしいと要望する。
2 奨学金制度について
Q. 給付型奨学金は返済の必要がない奨学金。昨年3月は、「他の自治体でもこうした制度で対応している自治体が多い」と答弁があった。日本語学校で給付型の奨学金を行っている自治体は幾つあったか?
A. 北海道の東川町で行われているとの事。
Q. そこしかない。3月の議会では、もっと多くの自治体が行っていると思っていたが、調べてみれば全国で東川町だけ。なぜ、この自治体だけがやり、他の自治体はやっていないのか?
A. 私立の日本語学校は都市部に多く、一つが出すと、他の学校も出さなければいけなくなるからではないか。
Q. 五島市も給付型の奨学金を作っている。説明を。
A. H30~開始している。月額5万円を12か月給付している。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/s090/010/010/010/010/20190308200557.html
Q. 今までの実績と、給付する条件は?
A. 実績は昨年、今年申し込みはなし。学業水準のハードルが高い。
Q. 五島市の子供たちには高いハードルを課している。今回の日本語学校を比べるのはどうかと思うが、毎月5万円でほぼ変わらない。東川町について調べたら、町を挙げて人材育成に取り組み地域活性に取り組んでいる自治体。
五島市との違いは、以前から留学生を短期で呼び、人口も増えている。交流の中で、日本語学校が必要との認識で、町営で設立している。様々な事業の中で必要との判断から作った。五島市の場合は、ある日降って湧いたような話に聞こえる。日本語学校の4万円の中身は?
A. 4万円は給付型奨学金で毎月。年間48万円×2。日本語検定試験を受かれば、Maxで100万円。8割が特別交付税で措置される。
Q. 東川町との奨学金との違いは、年間4億円の予算で外国人事業を実施し、8割が特別交付税で還付される。年間収入が8千万円だったとして、運営は3~4千万必要。収入は3~4千万円。問題は残りの2割だが、東川町は宿泊所を使い、第三セクターに寮の運営を委託し、運営費の支出が無くなるので、2割の分を賄い切れている。どの自治体も人口減と予算の確保で苦労している。五島市は2割をどういう財源で考えているのか?
A. 人口が1人増えると交付税が10万円増える。その分を充てる。
Q. 東川町は町民の福祉に充てている。五島市に対するそれなりの見返りがあるべきだが、再度、五島市へのメリットは?
A. 日本語学校の経過は、人口減少対策で議会で意見を頂いたが、教育機関の誘致、特に専門学校の誘致・設立の検討をしていた。県立大学が、国境離島を含む地域に「国境離島振興研究機構」の設立を模索をする中で、ダナンとの協定を活かし、日本語学校の誘致を内部で検討した。
議会の報告は確かに遅れた分は申し訳なかったが、市役所内部では早い段階から検討をしていた。人口減少対策の中で、80人が永続的に続くのは大きなメリット。外国人労働者で五島市がグローバル化に対応できる機運の醸成を図っている。労働者不足の問題もあるので、週28時間のアルバイトが可能。
奨学金の件は、五島市で総合教育会議をする中で、優秀な成績&進学をあきらめざるを得ない生徒がいるのでは?という話があり、その中で成績優秀者枠の制度を作った。要件の緩和をし、支給実績を上げるために、今から議論を深めていく予定。
財政的な部分について、市が直営でするのではなく、運営は専門の学校法人に任せる。生徒を集めるためには奨学金を参考にし、出来るだけ市の負担が生じないように設計したつもり。市が考える限り、ベストな提案だと思っている。
Q. 昨日の高齢者ドライバーの件で、市長は平等にやると発言をし、さすがだと感じた。五島市には、アルバイトをしながらお金を払っている生徒もいる。果たして日本語学校の奨学金は平等なのか?
東川町でも介護人材不足で苦しんでいる。そこで給付型の奨学金制度を始めた。日本語学校の生徒が近隣の介護専門学校に2年勉強し、その後5年間近隣の施設で務める事により、奨学金を与える事にした。ならば、今からでも九州総合学院に介護学校を作って頂き、学校卒業後、五島市の人手不足の福施設に勤めて頂く、五島市もお願いできれば出来ると思うがどうか?
A. 可能性としてはあるかもしれないが、まずは運営をして基盤をしっかりさせることが大事ではないかと思っている。
Q. 私は逆だと思う。五島市がこれだけ介護分野の人手不足に困っているのであれば、介護の人材を確保するという前提がない限り、五島市民は納得しないと思う。全面的に動いていただきたいが、お願いはどうか?
A. 議会で提案を頂いたので、学園には話をしたい。ただ、新たに専門学校を作るには別のハードルがあると思う。状況としては厳しいのではないかと思っている。
Q. 本来であればそこからスタートするのが普通である。ぜひとも要望を進めてほしい。東川町では、町内で使えるポイントカードを奨学金で毎月8千ポイントプレゼントし、必ず加盟店の中で使われる仕組みになっている。やるのであれば工夫をし、五島市のためになるやり方を要望する。
2 五島南、奈留高校の離島留学制度の拡充について
Q. 2校の実績は?
A. 南:合計 14名。 奈留 合計13名。
Q. 確実に実績は上がっているが、小規模校の存続の目的は成しえていると調査結果があった。南高校は不登校の生徒を受け入れ、奈留は英語力を伸ばす教育を実践している。しかしこの制度には決まりがあり、五島市の生徒が奈留や南で学びたくても、入っていないのでは?
A. 県が実施する制度は、積極的な意欲を持つ生徒に、機会を与える制度。ホームステイ補助金は、区域外から実施校に転向した生徒に交付するもの。そのため区域が五島市の人は、ホームステイ補助金の対象にはならない。が、二次離島から市内の高校へ通学する生徒の負担を軽減するため、補助金を既に定めている。月額合計2万五千円の交付をうけることが可能。
Q. 中学校時代になじめなかった生徒が、南高校へ行きたい、という要望があった場合、通えない子供はどうしても里親に下宿するしかない状況だが、五島市内の生徒は対象外となっている。
英語でも素晴らしい実績を上げているが、福江島の生徒が奈留で英語を勉強したい場合、制度が使えず下宿先がない。市長は実体を調査し、県に働きかけてほしい。今の制度は人口と学校の存続だけを考えているように見える。五島・上五島の生徒のために拡充してほしいがどうか?
A. 県の制度ではあるが、当初の狙いと離れてしまう部分があり、早急な改正は難しいと思っている。
Q. なぜ想定外の事が起きているかと言えば、この2つの高校の実績が評価されているから。この次は、五島市が先導的に行動をしてほしい。全国から五島に視察も増えている。五島の子供たちも同じ制度を使えるようにしてほしい。五島の子供たちのために、ぜひやってほしい。