令和の改革
前回まで、財政・交通・経済・教育・政治について書いてきました。
本日は文化ですが、話の軸としては、他のテーマと被ります。
一言で言えば、
公的な文化祭を止めて、有志による文化祭に切り替えよう。
という事です。それでは五島市の実情から、「五島市総合戦略4つの基本目標」から。
椿サミット
2020年5月発刊の広報誌「まるごとう」によると、
国際ツバキ会議・全国椿サミット五島大会の開催
椿に関する研究発表や情報交換、国際交流を目的とした国際ツバキ会議と全国椿サミット五島大会を2020年2月に五島で開催します。
とあり、4,384万円の予算を計上しています。
五島は伝統的な資源である椿を活かした島づくりを目指しているため、毎年「椿祭り」が開催されています。
しかし、市民の全員がツバキ関連の行事に興味があるかは疑問ですし、そもそも全員が興味のあるお祭りやイベントを開催する事って、不可能です。
そのため、「自分は全く興味がないイベント」が公的なお金で開催されること自体、納税者からしたら疑問に感じるでしょう。
さらにこれからの時代、多様性が重視されるので、もっと様々なタイプのイベントがあっても良いはずです。
公的イベント
今までの五島だと、公的なイベントとして、
- スポーツ交流人口の拡大(1811万円)
- 五島長崎国際トライアスロン大会(1300万円)
- 世界遺産関連の保存整備(5044万円)
- ジオパークの推進(2143万円)
- 美術館の管理運営(1083万円)
などに税金が使われていますが、他にも五島では
- アニメの聖地巡礼イベント
- 釣りの聖地を謳った大会イベント
- お寺巡りの資産保全・観光促進
などが開催可能です。
公的なお金で祭りやイベントを開催するデメリットは、
毎年変わり映えせず、なあなあで盛り上がらない
という、緊張感のなさだと感じます。
そのため、基本的に祭りやイベントは「自主運営スタイル」が望ましいです。その方法論としては、
- 魅力的な祭り・イベントになるように戦略立案する
- 効果的なプロモーション活動を行い、資金を集める
- ボランティアや有志を募り、祭りを開催する
- 事後の検証を行い、次回に向けた改善に繋げる
という感じです。
公的な祭りの弊害
従来の市政では、
市の重点政策はコレ!
と決める事により、特定の祭りやイベントに税金が投入されてきました。
しかし、特定の祭りやイベントを重視することの論理的な根拠はないため、
- なんでそんな事にお金を使うの?
- 好きな人が、自分たちのお金でやれば良くない?
- 税収の乏しい五島市で、そんな事にお金を使う余裕あるの?
など、納税者からの不公平感が避けられません。
さらに、毎年安定した財源を確保するで、
祭り自体がマンネリ化して魅力が薄れる
問題もあります。
まとめ
これからの時代、特定の伝統や価値観・美意識に縛られるのは危険で、性別や人種・宗教の違いを超えた多様性が求められます。
そうなったとき、やはり「いろいろなタイプのお祭り」があっても良いはずです。
そこで、税金の使い方として公平感の乏しい「公的なお祭り」を辞め、自主運営のスタイルに切り替えます。
そうなると、祭り自体の魅力も高まり、多様性も生まれます。行政の役割としては、
特定の祭りへの肩入れ(税金投入)
ではなく、
多様な祭りを実現するための環境整備
が求められます。