仕事なしで暮らせる社会-働かざる者食うべからず?

地方の過疎化

人口減少と高齢化が進行する、

いわゆる「限界集落」的な場所を練り歩いています。

そんな中で思うのは、過疎化の原因を

「仕事がないこと」

だとする声が多いことです。

確かに昔の考え方で言えば、

「働かざる者食うべからず」

ですので、仕事がなければ、生活が出来ません。

貨幣経済の論理

ただ、その前提にあるのは、「貨幣経済」への編入です。

昔は物々交換で生活が成り立っていて、

貨幣の重要性はそこまで大きくなかったのでしょう。

ところが、昭和の時代に高度経済成長が押し寄せる中で、

「国土の均衡ある発展」

と共にコンクリートが敷設され、貨幣経済も浸透しました。

その結果、生活のあらゆる側面で「お金」が必要となりました。

そのため、

仕事がないから生活が出来ない

のではなく、

貨幣が必要な世の中で、貨幣を持つ機会が少ない

という状態です。参考書↓

現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)

1996/10/21 見田 宗介

「生活コスト」を再定義してみる

でも考えてみれば、医療や教育といった分野を除いて考えれば、

衣食住のコストは限りなく0に近い状態です。

日本の食料廃棄率の高さを考えれば、それは一目瞭然です。

生活の支出で必要な部分は、他に光熱費くらいですが、これも

「シェアエコ・節電」の発想を取り入れれば、

一人当たりのコストを下げることが出来ます。

つまり、技術の発展に伴い

  • 生産能力が飛躍的に拡大し
  • 節電や分散の技術も社会に浸透している

ため、生活コストを極限まで下げる事は可能です。

仕事がなくても暮らしていける

環境は整っているのです。