新しい疑惑
防衛省で見つかった文書を巡り、また新しい疑惑が波紋を広げています。毎日新聞の記事はこちら。
日本が隠蔽体質の社会である件はこちら↓
https://nakanishidaisuke.com/2018/03/12/inepei/
本日は、多くの国民が疑問に思っている
「責任の所在はどこにあるんだ!?」
という風潮について、ちょっと引いた視点から考えてみたいと思います。
政治疑惑は「犯人探し」
現在の風潮を見ると、メディアを中心に
「安倍政権の政治責任」
を凶弾しようという流れが強いと感じています。
- 首相が悪い
- 財務大臣が悪い
- 理事長が悪い
- 忖度した人が悪い
などなど。
まるで「名探偵コ○ン」のトリック解説を聞いているような気分にさえなってきますよね。
「犯人はお前だ!」
って感じでね。
でも、何だかこれって、問題の本質を見誤っている感じがしませんか?
なぜなら問題自体が、「○○の責任!」と言う形で、個人の悪が原因であるかのように設定されているからです。
少し考えれば分かりますが、こうした「隠蔽」が横行するのは、
- 風通しの悪い組織
- 風通しの悪い慣習
- 風通しの悪い文化・雰囲気
が原因ですよね。
責任転化は楽チン
にも関わらず、どうしてメディアは「木を見て森を見ず」状態なのでしょうか?
その原因として挙げられるのが、国民全体の「知的怠慢」ではないでしょうか。
○○が悪い!
と決め付けて、そこさえ切り離せれば、問題はすごく簡単です。
これは政治の世界だけではなくて、広く日常生活にも蔓延している風潮です。
- CO2が悪い!
- 原発が悪い!
- 差別が悪い!
- いじめが悪い!
- 少子化が悪い!
- 政治家が悪い!
などなど。
枚挙に暇がありませんが、こうした「単純な論理」でそれを排除する方向性で日本人は動いてる気がします。
少し昔の例で言えば、
郵政民営化に反対するのが悪い!
とか言って、選挙に勝った政治家がいましたね。
そう、日本人は割とこういう
「勧善懲悪」なシナリオ
が好きなんですよね。
更に言えば
悪=汚らしい=排除すべき
と言うロジックは、日本人の衛生観念にも強く結びついているような気がします。
都会に行けば行くほど、強迫にも似た衛生観念に支配(ゴキさんを見て絶叫する)されている気がします。
https://nakanishidaisuke.com/2017/12/27/city-logic/
考え方を変えよう
日本人が好きな
犯人を捜し、犯人を退治する
という桃太郎的な発想は、究極的には「DEATH NOTE」みたいな世界観です。
私たちはそろそろ、この
「どうやって悪者(=犯人)を世界から一掃するか?」
という固定観念から脱却し、
「どうやって全員とハッピーに暮らすか?」
という考え方にシフトしていくべきでしょう。
そのためにはまず、
責任の所在を明らかにする
という、問題の本質から遠ざかってしまう発想を捨てるべきです。