現在、アイランドホッピングツアーに参加しています。
最初の島は対馬だったので、今回は同じ国境離島に認定されている五島の福江島との比較をしてみたいと思います。
共通点1. 人口がほぼ同じ
福江市を含む五島列島と対馬は、同じ長崎県で離島という辺境地域にあります。
その中でも福江島は一番下に位置する人口3万7千人規模です(上五島も含めると7万人くらい)。大して対馬は人口が3万1千人。
まあ大体同じくらいの人口規模だと言えるでしょう。
共通点2. 同じ系列のお店が多い
私がバスの中で見かけたお店はこんな感じです。
- OSADA(ホームセンター)
- ポプラ(コンビニ)
- マツモトキヨシ(ドラッグストア)
他の参加者が
「あれ、何のお店?」
って首を傾げていても、私は平然と応えられます。福江にもあるお店が多いですからね。
お店の看板がどこか懐かしい。同じ長崎県だけあって、同系列の地区として出店をしているのでしょう。
福江にはないモスバーガーが長崎にあることは、衝撃的でしたね。
共通点3. 抱える課題も同じ
ガイドさんが教えてくれた数値を見ていきましょう。
まず人口ですが、全国の地方と同じで減少傾向だそうです。2017年現在、228名にいる高校生のうちで、卒業後に島に残る人はわずか30人だそうです。
それは離島が、18歳以降の人を繋ぎとめる大学や、職場を持たないと言う、構造的な問題に起因します。
実際、働く場所がないわけではありません。
有効求人倍率は1.42という売り手市場ですが、それでも人口流出(特に若い人)が続くのは、五島と同じような「魅力的な職場がない」という問題がありそうです。
関連記事:五島の職場は暗い
そして若手の人口流出とセットで考えるべき「高齢化率」の問題については、現在 35%位だそうです。
が、これも同じ島の中で人口が集まる場所と過疎地では、やはり大きな差がありそうです。
大きな違いは?
何かと共通点の多い福江島と対馬ですが、決定的に大きな違いがあります。
そう、地図を見ても分かるとおり、韓国との距離がとても近いんです。
韓国からの観光客数は、2016年で26万人にも及んだそうで、2017年は30万人を超すのだそう。
年間の観光客数が20万人程度で推移している五島とは雲泥の差ですね。
関連記事:五島の観光客数分析
ガイドさんの話によると、観光業での経済効果は50億だそうです。離島の経済における基幹産業であるともいえるのではないでしょうか。
勿論、最初は文化的な違いによる問題も沢山あったそうですが、今では上手にお付き合いをしているそうです。
週刊誌とかニュースとかで色々と叩かれることも多いのは事実だそうですが、地元に経済効果があるのは事実ですから、やはり無くてはならない存在です。
ただ、東日本大震災の時に韓国からの観光客が全く途絶えたという事例からも分かるとおり、「頼りすぎてはダメ」というバランス感覚も必要なのでしょう。
ガイドさんの話を聴きながら、インバウンド一本もリスクなのかな、と感じました。