2022年6月更新
今回も五島列島の知られざる秘島の魅力を紹介したい。
赤島という名前の島だが、決して赤道に近い南の島ではない。
赤島ってそもそもどこ?
赤島は福江港から船で行ける二次離島。場所はこのあたり。
ちなみにこの辺りには別の色を冠した名前の島があるので、3色並べてみると面白い。
ドイツ人向けにPR活動をしたら受けそうな気がする。
島の大きさと人口
大きさは0.52km² と、東京ディズニーランドくらいの大きさだ。
人口は20人ほどで、島の人口減少対策として、積極的にIターンを受け入れている(平均年齢は60歳くらい)。
2010年当時は人口が7人しかおらず、まさしく無人島になるのではないかという危機感があったのだろう。
何でも、最盛期の1950年代には人口が500人ほどもいたらしいから、その減少率たるや凄まじいものだ。
島で採れる魚
明治から大正にかけては、カツオ漁の基地だったらしい。そして近年は伊勢海老漁に力を入れているらしい。
離島の海は穢れを知らない。
透明度抜群の海には、小魚たちが集結している。
船着場に集まるイシモチ達。色のついている部分は海藻ではなく魚の群れ。その数の多さに思わず目を疑ってしまう。
迷路のような石垣の道
台風の直撃ポイントとなる赤島は、その防御力が半端ではない。
玄武岩質の溶岩でできたこの島は、幾度となく台風の被害に直面してきたのだろう。
道路はこのように頑丈な石壁で防備され、被害を最小化するための工夫が施されている。
中には朽ち果てている家も多いのだが、天気の良い日は軒先から住民のラジオ放送が聞こえてきたりする。
そして水源がないこの島では、民家の間に水神の祭壇が祭られている。
島民の声
大胆で画期的な受け入れ政策(Iターン)によって、人口が倍増(7人→14人以上)した島の人は、どういう暮らしを送っているのだろうか。
排泄物の処理は週に1回、福江島から船で回収が来るらしい。買い物や病院はどうなのだろう。
この島での生活では、色々と「ないモノ」が多そうだ。
福江島なら映画館がないだけだから我慢できそうだが、私だったらやっていけるだろうか。。。
「旅する長崎学」という島の情報を扱った小冊子には、こんなコメントが掲載されていた。
欲を出さなければ楽しく暮らせる島です(60代男性)
なるほど。
私も老後はこういう穏やかな島で余生を過ごしたい、と思う。