五島市の全天候型遊戯施設の整備に対する代替案

  • 2025年9月12日
  • 2025年9月12日
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私なりに計画書を熟読し、AIにも相談をした上で、この施設の整備に対する「代替案」を示してみました。

まずは根底にある想いから。

人口減少と「ハコモノ」の価値

確かにアンケートを見る限りでは、五島市が示した「素案」に近い施設が望まれているのだと思います。

が、だからといって予算もスケジュールも度外視して、それを実現するのが正しいのでしょうか?

そこにはお金の壁と期間の壁、それに人口減少という避けがたいトレンドも待ち構えています。

人口が減るという事は、それだけ建物の利用頻度(=価値)も減るという事です。

五島市内では既に多くの「合併に伴う負の遺産」が残っており、順次計画的な解体に追われています。

その観点から、

費用負担を最小化しながら、子育て世帯の想いを実現する

事が必要だと思いますし、そのためには大枠の方針として

出来るだけ新規の「ハコモノ」は作らない

決意が必要だと感じます。そのため、今ある資源を最大限活用する方針で考えてみました。

全天候型こどもの遊び場施設整備基本構想(素案)に対して

基本理念

五島市内の遊び場を親子で巡ろう!

運営方針

  • 各支所地区で利用可能な公民館や体育館、廃校を最大限に活用し、雨の日の「遊び場」とする
  • 各地区の「遊び場」に対して、持ち運び可能な遊具を設置する
  • 「遊び場」は1か所の常設型でなく、複数個所を指定し、土日祝日限定開催とする
  • LINEを通じて子育て世帯に年間の開催スケジュールを周知する(予約制・上限あり)
  • 地域の方やボランティアを巻き込み「遊び場」の運営を行う

メリット

経費の節減と即効性の確保

  • 建設工事が発生しない為、開始までのスケジュールを最短化出来る
  • 建物建設による行政コスト(建設・維持費)を節約できる

地域力の向上

  • 運営を地域に任せる事により、子育て世帯が集う場所として地域力の向上に繋がる
  • 地域住民・ボランティア参画により「顔の見える子育て支援」を実現、多世代交流の場を目指す

デメリット

遊び場としての規模

  • 現行プランと比べて場所が狭く、100人規模での集客は困難。思いっきり走り回れない。
  • 持ち運びがしづらい大型の遊具設置が困難

遊具の管理

  • エアコンの設置や最低限のトイレ施設など、分散的に改修費用は必要
  • 遊具の適正な保管と維持管理、持ち運びのコストが毎回発生する

場所の不安定性

  • 場所が固定化されていないため、「集いの場所」にはなりづらい
  • 地域協力に依存するため、人員確保・遊具管理・安全管理の仕組みづくりが必須。

費用対効果の見積もり

  • 持ち運び遊具一式:500万〜1,000万円

  • 倉庫・車両(軽トラ/バン):200万〜300万円

  • 公民館等の軽微改修:数百万円規模

  • 人件費:ボランティア主体なら最小限、必要ならイベントごと謝金
    初期費用合計1,500万円前後+年維持費500万円未満も可能。

これは現行案(建設費7億+年維持費3,000万円)と比べて、初期コスト1/50以下、維持費1/6以下

政策的意義

  • 「まず小さく始めて実績を見る」社会実験的アプローチとして非常に合理的。

  • 利用率や満足度をデータとして取得 → 将来の常設型整備の是非判断に活用可能。

  • 公共投資の妥当性検証(EBPM)の観点からも、市民・議会への説明がしやすい。


総合提言

  • 短期的にはこの代替案を採用し、ニーズ・利用率・地域協力体制を検証。

  • 成功事例を積み上げた後、必要なら中期的に1〜2か所の拠点型施設を段階整備

  • これにより、巨額投資のリスクを避けつつ、市長公約である「子育て支援強化」を早期に実現可能。

補足

私はまだ子育て世帯ではありませんが、割と近所の子供たちと遊ぶ機会は多いです。

その中で気づいた事として、子どもは「必ずしも大型の遊具を必要としていない」という事です。

勿論それがあれば喜びはしますが、逆に飽きるのも早いという欠点もあります。

そして子供が楽しむためには、遊具の大きさよりも「それ以外の要素」が大事だと思います。

必死で追いかけっこをしてくれる大人だったり、反復動作を楽しめる遊具だったり、そうした環境がある事で子どもは夢中になれます。

子どもが思いっきり走り回れる場所は確かに理想ですが、公民館レベルの大きさでも十分走り回る事は可能です。