一般質問を終えてから大変な仕事の一つに、広報誌へのまとめ記事の上程があります。何しろ、質問全体では1時間に及ぶやり取りがあり、文字数にすると2万文字もの内容が詰められた一般質問です。
五島市議会の広報誌(議会だより 五島)では紙面の関係上、1人の議員の広報誌に割けるスペースの文字数は15×35=525文字以内にまとめなければいけません。
2万文字の全体規模からすると、わずか2.6%にすぎません。そのため、本当にごくごく一部の内容しか、議会だよりの読者には伝わりません。特に今回は、15名もの議員が質問をしたので、これ自体は良い事ですが読者の負担も増えます。
広報原案の作成は「質問した議員自身」が答弁の中継を振り返って行います。
そうした中で、議員が全体の中で伝えたい事が中心になりがちです。
恣意的、と言われても仕方ない部分がありますが、私も出来るだけ、短い内容で市民の皆様に「議会での内容」と私の想いが伝わればと思って取捨選択しています。下記、広報原案です。
ーーーここからーーー
(質)市長公約で掲げた10項目の達成状況をどのように市民に伝えるのか。
(答)私は説明すべき場面においてきちんと説明は果たしている。
質問 市長公約の進捗について、議員から見れば当初予算や総合計画案が1番大きな方針となると思うが、市民にはどうやって進捗や達成度を伝えるのか。
市長 私は説明すべき場面においてきちんと説明は果たしているので、市民の皆様にご理解頂けたらと思っている。市の広報五島などでも説明をしてまいりたい。
(質)市民との対話の機会を増やさないのか
質問 市民の声に耳を傾け、市民と対話をする事も優先すべき政策だと思うが、公聴の優先度はどう考えているか。
答弁 市民の皆様とはあらゆる機会を通じて多くのご意見を頂戴している。これまでも沢山のイベントや会合などでご意見を頂戴しておりこれからも続けていく。
(質)公共交通の充実について
質問 冒頭の市長答弁では、「優先政策は国境離島新法の延長で、重点政策は全て」という事だったが、優先すべき政策として交通弱者への公共交通の充実は入っていないのか。
答弁 公共交通は全国的にも共通した問題を抱えており関心も高い分野である。五島市でも取り組むべき重要な政策の1つと認識している。
ーーーここまでーーー
いかがでしょうか。質問と回答が今一つ噛み合っていない事が分かるかと思います。
私は「Aは優先政策ですか?」と聴いたのですが、市長は「Aは重点政策と捉えている」と答弁しています。優先と重点は意味的に異なるのは言うまでもありませんが、市長の答弁を聴く限りでは今一つ区別されていないように感じました。
私が提案した政策について、市長としては「従来以上に優先度を上げて取り組む姿勢」が見えてこなかった事が残念でした。