【令和7年3月/五島市議会】出口市長の方針②世界中から訪れる、癒やしの“しま”をつくる

出口市長の所信表明の続きです。

【令和7年3月/五島市議会】出口市長の方針①雇用を生み出し、稼ぐ“しま”をつくる

世界中から訪れる、癒やしの“しま”をつくる

【観光による交流の拡大】

令和6年の観光入込客数は、速報値で令和5年と比較して4.6パーセント減の20万384人と見込んでいます。令和5年においては、令和4年度に放送された「舞いあがれ!」や令和5年度に放送された「ばらかもん」による五島の認知度向上が観光客回復の大きな要因となりましたが、令和6年はその反動や物価上昇・運賃高騰などの影響により、回復の度合いが低調に終わったものと分析しております。

令和7年度は、引き続き旅行会社との連携のもと、世界遺産、日本遺産、日本ジオパーク、食、体験など、数多くの魅力的な観光資源を組み合わせた旅行商品の造成に取り組み、新たな誘客とリピーターの獲得を図るとともに、ヘリコプターを活用した市内遊覧飛行体験の造成など、着地型旅行商品を磨き上げ、長期滞在につなげてまいります。

このほか、更なる知名度向上を図るため、五島市を舞台とする映画、ドラマ、情報番組などのロケ誘致を推進し、制作会社や地元関係者と連携しながら、効果的な情報発信を行ってまいります。

日本政府観光局によると、令和6年の訪日外国人旅行者は、推計値で 3,600万人を突破し過去最高となりました。五島市においても、令和6年の外国人観光客は、最も多かった令和元年の1,567人を超える見込みです。

長崎空港を離発着する国際航空路線においては、令和6年に長崎~上海線が就航45周年を迎え、長崎~ソウル線も再開し、県内各地への外国人観光客の来訪が今後一層期待されます。

旅行会社などと連携した情報発信や関係機関と連携した海外商談会へ の出展、旅行会社へのセールス活動に加え、韓国や台湾などのターゲット国の旅行者のニーズを踏まえ、効果的な誘客に取り組んでまいります。

観光入込客数を増やすためには、定期便以外の航路・航空路による受入れを強化することも重要であると考えております。

令和7年度は、航路では外国船籍5隻を含む大型客船7隻、航空路ではFDAチャーター機45本の運航が予定されております。引き続き多くの観光客を呼び込むため、誘致を図ってまいります。

教育旅行については、令和5年4月からコロナ禍で停止していた民泊 の受入れを再開し、令和6年は20校、2,001人を受け入れました。令和7年は16校、1,641人の受入れを予定しております。引き続き、教育旅行体験プログラムの開発を進めるとともに、全国各地での営業活動を強化し、受入れ人数の拡大を図ってまいります。

日本ジオパークについては、令和7年度に初めての再認定審査が控えております。これまでの活動を整理するとともに、地域の魅力や資源を

「知って」「守って」「活かす」というジオパークの取組を更に進め、活動の拠点施設である鐙瀬ビジターセンターや五島観光歴史資料館の展示内容、発信する情報の充実を図りながら、再認定審査に向けて万全の体制を整えてまいります。

【UIターンの促進・関係人口の拡大】

令和6年度の移住者数は、2月末現在で198人となり、平成30年 度以降7年度連続で200人を超える見込みです。しかしながら、近年、全国の自治体間で移住者の獲得競争が激しさを増しておりますので、なお一層、移住希望者のニーズに沿った取組を強化していく必要があります。令和7年度は、これまでの都市部での移住相談会の開催に加え、五島市をより知っていただくための専用ホームページの見直しや移住下見ツアーの開催などを予定しております。また、観光以上移住未満と呼ばれる関係人口の増加を目指し、ICTを活用して旅をしながら仕事をする、いわゆるデジタルノマドの誘致にも取り組んでまいります。

ふるさとづくり寄附金については、五島市を応援してくださる全国の方々から寄附金をいただいており、五島市の貴重な財源として活用しております。

令和6年度は、2月末現在で2万9,655件、約6億6,600万円の寄附金をいただいております。

令和7年度は、五島市に旅行で訪れた際に、返礼品相当分を飲食やお土産に使えるようにする現地決済型ふるさと納税を導入する予定としております。

今後も「五島市ならでは」の魅力あふれる返礼品の充実を図るとともに、寄附していただいた方のご意向を考慮しながら、五島市の振興に活用してまいります。

【スポーツを通じた交流人口の拡大】

6月15日に開催が決定している五島長崎国際トライアスロン大会や五島列島夕やけマラソン、五島つばきマラソンなど、引き続き島外から多くの参加者を呼び込むスポーツイベントを開催し、交流人口の拡大に努めてまいります。

スポーツ合宿については、コロナ禍で合宿数が大幅に減少しましたが、その後徐々に回復し、令和6年度は77団体、1,256人の来島を見 込んでおります。その中でも、実業団の陸上部をはじめとした有名チームの来島実績も増えております。令和7年度は、市民の皆様や合宿団体から要望があったクロスカントリーコース1キロメートルの整備工事に着手し、年度内の完成を目指すとともに、令和6年度に増設したテニスコートなどの練習施設や自然環境を積極的にPRしながら、多くの団体に選ばれる「スポーツの島」を目指して誘致活動を展開してまいります。