豊田通商の”Nextモビリティ”の紹介動画に対して

こちらの動画で得られた新事実の紹介です。

ドローン事業の気になる点

()は私の感想です。

  • 上五島の薬局まで配送している(新上五島町は事業費の負担しないの?)
  • 注文はFAX(デジタル関連の補助金だった気が。。。)
  • 飛行制限 風速14m以下、降雨50mm未満(委員会では雨の件の回答はなかったです)
  • 注文が届く際 発注者とは電話でリアルタイムの受け取り確認し、パラシュートを取りに行く(到着時刻に合わせて現場まで出向くのが大変そう。しかし家まで配送で1000円や1500円を払う人はいなそう。)
  • 医薬品の協力業者:福江の卸業者3社(コストが乗り、収益面を圧迫するとの声あり)
  • Valueで多い注文:弁当・パン・卵など日が短い商品
  • 2023年3月までは補助金があり配送料は無料 →有料になった途端に注文は激減。500円でも高いとの声あり。 
  • 二次離島在住者は定期的に段ボール3~4箱まとめ買いする
  • 久賀島在住者の声:せめて10㎏くらい持って来てくれれば。値段と量がマッチすれば久賀の人は使うのではないか。

市長の話

市長 離島の隔絶性を解消できるのがドローンじゃないかと。

これをうまく使えば住民生活に活かせるのではとドローンには早くから興味を持っていた。

Q 3月まで補助金があり使っていたが、500円では厳しいと思って、皆ばたっと注文を辞めてしまったが、自治体としてどう考えるか?

市長 一番は採算性が取れる形で普及するのがいいが五島の二次離島だけで採算を取るのは難しい。

だからいろいろな制約や課題を解決して、トータルの中で採算を取る形となり、離島でもそういった手段が高じられるのが、本来我々が目指す姿。

ただ、それまでには時間がかかるので、我々の方からお手伝いをしながら利用料を下げるなり、サービス内容を工夫して何とか継続をしていく。

なんとしても今の火は消さずに灯し続けていきたい。

手段と目的の倒錯

市長の話を聴いていると、「買い物支援」が目的ではなく、「ドローン普及」が目的のように感じました。

本来であれば、「ドローン」は「買い物支援」という目的を達成する手段の一つでしかありません。

言うまでもなく、財源の乏しい五島市としては、「買い物支援」という目的の達成を経済合理性の観点から検討すべきです。

そらいいな 社長インタビュー

ドローンを始めたきっかけ

社長 豊田通商の新しいモビリティ部門としてスピンアウトし事業の種を探していた。

その中でZiplineというベンチャーと出会い、彼らへの投資を経て日本市場を開拓していこう、課題を解決していこうとなり、出向で来ている。

【開発】豊田通商・そらいいな、長崎県・五島列島でドローン配送物流網の構築へ

社長 仮説として薬品で始めたが、二次離島の生活の様子を聴いて、薬だけでなく様々なモノが配送できると笑顔になる方がいると感じた。

今後の事業展開

Q 3月で補助金が打ち切られてしまい、送料500円が高いという声があったが?

社長 財布が硬くなるのは、自分事に置き換えてもうーんと共感する所だった。

Q 1kg-1.6kgで限られていると。そうなって来ると、今のドローンでは追いつかないので、別の選択肢は?

社長 将来的には様々なドローンが開発されている。我々としては社会実装が出来るタイミングを見ながら、需要に応じた機体を選べるように考えている。

Q 採算性の問題をどう考えるか。

社長 採算性は複雑で簡単な山ではない。自社内での経費削減に加えて、社会全体で自治体や国の助成金も上手く活用させて頂き需要を増やしていく。

お困りごとに応えて飛行回数を増やして1回当たりのコストを下げれば収支も下げていく。

その為には五島だけでなく、過疎地域でニーズはあると思う。

Q もっと広げたいという想いは

隅々までやっていく中で、国全体での採算性を考えていると思う。法律の環境整備、サービスをまだまだ改善を繰り返す必要があると思っているので、1人でも多くの笑顔を増やす。そうした中で他の地域への展開も先々考えて行ければと思う。

Q どんな夢を抱いているか?

新規事業の担当者としてドローンに興味を持って取り組んでいる。ドローンが一つの当たり前の選択肢になる世の中になると良い。

これまでの物流性を補完できるチャンスだと思っている。これがトヨタグループ全体にとって良い先鞭になり道を切り開きたいと思っている。