れいわ新選組に対するスタンス

  • 2019年10月23日
  • 2019年10月23日
  • 雑談

ポスター張り

五島にれいわ新選組の山本太郎氏が来ていたので、ポスター張りのボランティアをしてきました。

知らない人のお宅を訪ねるのは慣れっこですが、ポスターの掲示方法やお願いするときの注意点など、大変勉強になりました。

ポイントとしては

  • 出来るだけ人目に付き、剥がれにくい壁を探す
  • 依頼するときは、「剥がすとき」の事も考慮する
  • 不在者の投函用に、パンフレットも持参する

などです。私も早く始められるように準備を進めます。

さて、ここで

「中西はれいわ新選組をどう思っているのか?」

について、少し真面目に考えてみます。結論から言うと、

「概ね支持している」

が答えです。本日はその理由について考えてみます。

自民党政治と地方の未来

島の暮らしと経済は、国からの予算・補助金にその多くを依存しています。そのため、国政の在り方は非常に重要です。

五島市では、自民党出身の国会議員さんによる尽力が大きく、様々な法律で恩恵を受けています。国境離島新法もその大きな項目です。

にも関わらず、地方は経済規模の縮小(人口減少と過疎化・高齢化)に歯止めがかからない状況です。

こうした地方の現状は、都会に多くのリソースを投入する日本と言う経済システムの構造上の問題です。

こうした国政がこのまま続いた場合、「地方創生」や「一億総活躍社会」によって、地方に明るい兆しが見られるのでしょうか?

実際、アベノミクスによる経済対策は失敗し、五島市の市長もH27.3月の市議会で「アベノミクスに対する見解」として、

地方で暮らす私たちにとりましては、有効求人倍率の上昇など改善を思わせるものもありますが、日常生活においてはなかなか実感できるまでには至っていないというふうに思っております。

と答弁をしています。それから4年が経ちましたが、今の実感としてはどうなのでしょうか。

「地方こそ、成長の主役」

というポスターが未だに道路脇に掲げられていますが、市民にとっては寝言のように聞こえます。

五島のような小さな島は経済構造上、お金が逃げていくため、いくらお金をバラまいても、明るい未来は描けないでしょう。

自民党と対極な路線

一方で、自民党とのスタンスが対極にあるのは、共産党・れいわ新選組です。

スタンスの違いとしては、

  • 自民党:強者を育てる政治(=成長が大事)
  • 共産党・れいわ:弱者を救済する政治(=福祉が大事)

だと見ています。そのため、れいわの公約を見ると、「本当にそんな事できるの?」と思うような福祉政策が列挙されています。

  • 最低賃金1500円
  • 奨学金廃止
  • 公務員増やす
  • 一次産業個別所得補償制度

しかし方向性としては、格差を拡大する金融資本主義の経済に対するブレーキをかけるためにも、これくらい大胆な事をしても良いのかな、という気がします。

以下、れいわ新選組が掲げる政策の項目について、私なりの意見をご紹介します。

()の中は個人的な賛成度です。

1.消費税は廃止(〇)

庶民の可処分所得を高め、経済を活性化させるためにも廃止は必要だと思います。世界的にみても、経済失速のリスクは高まっています。

2.全国一律!最低賃金1500円「政府が補償」(×)

他の政策でばら撒き(お金を配るなど)をするので、やる必要はないと思います。国が最低賃金を保障するためには、制度運用のコストが高く、経営者側の負担も増えます。

https://nakanishidaisuke.com/2019/06/21/1500yen/

3.奨学金チャラ(〇)

若年層にとっては大きな負担となっているので、チャラで良いと思います。

4.保育、介護、障害者介助、事故原発作業員など公務員化(×)

短期的には公務員、長期的にはAI・ロボット化を進めていく方向性が正しいと考えます。しかし現実問題として、外国人の実習生が多く低賃金で働いています。そのため、公務員化よりも省力化の方向性に舵を切るべきだと考えます。

5.一次産業戸別所得補償(×)

既に多くの小規模農家が専業ではなく兼業で農家をしています。これは農家を延命するのではなく、生活保障のばら撒き政策に力を入れるべきだと考えます。食料の運搬コストとエネルギー問題も考えれば、どれだけ「小さな経済圏」を創れるかが、今後の鍵です。

6.真の独立国家を目指します〜地位協定の改定を〜(〇)

主権国家の目指す方向性としては正しいと考えます。

7.「トンデモ法」一括見直し・廃止(〇)

アメリカとの関係性を再定義すれば、自然な流れとして廃止される法案も出てくると感じます。

8.原発即時禁止・被曝させない(△)

エネルギー政策は、国主導の大規模集中発電から、広域自治体レベルでの小規模分散発電へと舵を取るべきです。原発の判断は、エネルギー政策を担う広域自治体に委ねられるべきと考えます。

まとめ

国会経営の方向性(独立を目指す)や、消費を促す経済政策を実施する(消費税廃止)という面では賛成です。

しかし、福祉政策としての「ばら撒き」は、分野横断的(個別所得補償・公務員化・最低賃金)に行うのではなく、一元化した制度(生活保障の基準見直しやベーシックインカム)の中で行うべきと考えます。なぜなら、

  • 農家をされていない方も多く
  • 介護や保育で働いていない人も多く
  • そもそも働きたくない人も多い

からです。多様化する価値観や働き方に合った制度としては、

  • 〇〇の人だけを補助をします

というホワイトリスト型ではなく、より広い範囲で生活保障を行う事が、今後の時代の方向性に合っていると考えます。

その意味では、全ての人を経済成長/社会保障という国家の枠組に乗せようとする「一億総活躍」みたいな発想は一番イケてません。

社会福祉と財源確保の問題はセットですが、世界一の対外純資産を誇る日本は、今以上に「国民が暮らしやすい生活」へ、国家経営の舵を取るべきだと考えます。