データは21世紀の資源
「データは21世紀の資源」と言われています。これは何も、ビジネスに限った話ではなく、行政サービスについても同じです。
自治体も、将来の社会の変化に合わせて進化が求められています。
IoT時代を本格的に迎え、今後のデータの総量は日増しに増えています。そうした中で、
いかにデータ(情報)を有効に活用できるか?
という点が、今後の自治体の明暗を分けると感じています。例えば、
住民が発信するSNSの情報や、他都市の先行事例
を有効に活用できる自治体と、そうでない自治体では、サービスプロバイダーとして大きな差が生まれます。
令和元年時点では、役所の組織には、〇〇部や××課と呼ばれる部門が様々に存在します。
そうした部門があるおかげで、いわゆる「縦割り行政」という弊害が発生し、互いに無関心な状態に陥ってしまう事もあります。
本日は、そうした中で今後大きな役割を担う、「データ管理部」の仕事を考えてみます。
データ管理部の役割
①情報集約・紙媒体からの脱却
現段階では、各課で必要な情報は、各課が紙で保持しています。
そのため、どの課に行っても大量の紙媒体が山積しています。
そうした情報を紙ベースではなく電子データとして集約し、紙情報を減らすのがデータ管理部の仕事の第一歩です。
②関連情報の整理・紐づけ
役所の中にいると、
〇〇課で取得した紙(手数料が必要)を、××課に提出する
というプロセスが発生することがあります。
こうした無駄をなくすためにも、データ管理部で整理した情報は紐づけが必要です。
マイナンバー・年金・住所・所得・介護サービス利用状況
など、行政の中には別々に管理されているデータが山ほどあります。
➂機密データの安全な保持
データの重要性が増すにつれて、その扱いも慎重さが問われます。
IT系の大手企業でさえ、ハッキングや情報流出のニュースが後を絶ちません。
自治体としては、住民のプライバシーにかかわる情報は、厳重に管理し、漏洩しないような対策が必要です。
特に個人情報は、データ管理部以外が持つこと自体がリスクとなりますので、適切な権限と役割の付与が必要です。
④オープンデータの開示
データ管理部は、従来の情報に加えて、島の経済活動や課題という情報も保持します。例えば
- 自治体の経済の情報
- 交通網の情報
- 医療・福祉・介護の情報
- 住民アンケート・地域課題の情報
そうした情報をレベルごとに整理・管理し、適切な形でオープンデータとして公開することで、
「データを使って社会課題を解決しようとする主体」
が入り込む余地が生まれます。これからの時代は、そうした企業や個人が入ってこれるような「入口」が必要とされます。