島づくり大学の研修にて
三重県の鳥羽市に来ております。本日は2日目ということで、午前中に菅島という離島に行ってきました。
人口は689人の小さな島ですが、何とそこは全国的に例のない、先進的な取り組みをしている島でした。
それがこれから紹介する島っこガイド。
島っこガイドとは?
2008年から始められた「小学生によるガイド」です。
港の船着場にて、元気なお出迎えで「ようこそ!」なんて連呼されたときは、
「離島の子供は大変だな・・・」
なーんて思いましたが、そんなネガティブな印象は、彼らの明るいガイドに付き添っているうちに自然と消滅していきました。
ガイド。だけど自然。
大人の観光客をガイドしてくれる子供たちは、予定している観光スポットまで私たちを連れて行ってくれた後、その場所の紹介をしてくれます。
普通のガイドさんだったら淀みなく、流暢にその場所の見所や歴史の紹介をしてくれますが、小学生がやるとなると、所々拙い。
だけど小学生たちは、
「そこは違うよ!」
と仲間同士で指摘しあったり、
「えーっとこれは、よくわかりません。」
なーんて素直に言えたり。そんなあどけなさが大人の目線からしたら笑いのツボだったりして、淀みなく流暢にスポットの紹介をする、大人のガイドのあり方を考えさせてくれます。
ガイドの本質は、お客さんを楽しませること。
それを意図せずも、自然な形で提供できている子供たちを見ながら、はっと考えさせるものがありました。
ガイドの良いところ
勿論ちびっ子は、本職のガイドではないので、歴史や史跡に関する「突っ込んだ」質問には答えられません。
しかしそれでもお客さんを楽しませ、飽きさせないのは、彼らが自分たちなりに情報を収集し、段取りを組んでガイドの計画を練っているから。
ただ予定通りの文句を言うだけでなく、時折すれ違う地域住民の方とも自然に挨拶をしながらガイドが進行していきます。
島っこガイドの良いところは、背伸びをしない、ありのままの島の様子を観光客に提供できることなのかもしれません。
ガイドの説明は、時々「じゃぱネット」のような広告宣伝のように、過剰にPRしすぎな嫌いがありますよね。
「うちの地方はこれがすごい!」
だとか
「この伝統が○○遺産です!」
とかPRしますけど、観光客が知りたいのはそういう「背伸びをした姿」ではなくて、等身大の地域の姿。
そんな様子をほっこりと教えてくれるのが、「ちびっこガイド」です。
「外と関わる」教育の一環
教育活動の一環として、島の魅力を自分たちでPRすることは、小学生にとっても良い勉強の機会になっています。
何しろ義務教育と言うと、狭い閉鎖的な空間の中でガリガリと机に向かっているイメージが強いですよね。
社会とのふれあい、とりわけ地域のことを「地域外」の人に如何にPRするかということは、小さいうちから慣れておくべきことのように感じられました。
子供たち可愛いです。是非興味がある方は参加をおススメします。