前回の記事では、必ずしも「語学学校は最適な選択肢ではない」と言うことを書いた。
だがそれでも尚、(別の目的も含め)語学学校に通いたい、と言う人に対して、学校選びの大事なポイントを3つほど紹介したい。
1. 午前のみ通える学校を
圧倒的に大多数の人は、「通常コース」と呼ばれる9:00-15:00くらいまでのプランを選択している。しかし学校の中には、「午前コース」のみを選択できる場所もある。
私が言いたいのは、「せっかく海外にいるのだから、海外の生活をもっと楽しもう。」と言うことである。
例えばクイーンズタウンに行くのだったら、午後は晴れた湖畔の景色を眺めに行ったり、トレッキングに出かけたりすることをお勧めする(関連記事はこちら)。
午後も含めた「通常コース」を選択してしまうと、勉強と宿題ばかりに忙殺されて、「現地を楽しむ」時間が取りづらくなってしまう。
また、勉強の時間を確保したいのであれば、午後は自習室に籠ってリスニングをしたり、映画を見たりするのも良いだろう。
ちなみに私は、語学学校の快適なWiFiを利用して、Netflixで気ままに映画を見ていた。午後の眠い時間帯に退屈な授業を受けるのは、ちょっと可哀想である。
2. 国籍が多様な学校を
ここで言いたいのは、「アフェーにならない環境」で過ごすことである。
例えば、Aという国の出身者が半分以上を占める学校では、必然的にA国のコミュニティーが出来上がってしまう。
学校側がどれだけ、「会話は英語限定!」と口を酸っぱくしても、結局人は母国語を使いたいのである。
そうすると何が起こるか。状況としてはまるで、あなたがA国の学校に通っている生徒であるような錯覚に陥ってしまう。
これは日本人についても言えることで、結局日本人比率の高い学校に行ってしまうと、日本語でばかり話をする可能性が高くなってしまう。
そうならないために、休憩時間も含めて英語を話すためには、「国籍が多様な学校」に行くのがおすすめである。
実際のところ、英語力とは授業中に培うものではなくて、普段の何気ない休憩時間やランチの時間に培うものであるから。
3. 少人数で卒業スピーチが出来る学校を
これは多くの人があまり気づいていないのだが、「卒業スピーチ」はあなたの英語力を高める絶好の機会である。気合を入れてスピーチに臨もう。
あまり大きすぎる学校だと、人が多くてスピーチの時間が確保しずらい。
当然のことながら、大勢の人の前で英語を話すことは緊張する。
うまく発音できるか心配だし、言葉を忘れてしまうかもしれない。それでも私がおすすめするのは、
「原稿を見ずに3分間の自己紹介スピーチ(過去、未来)をすること」
である。正直言ってこれは結構ハードルが高い。原稿を作り(授業で習った英文法を使ってみよう)、事前にリハーサルする必要がある。
自然に言葉が出てくるようになるまでには、何回もの練習が要る。それでも私は、「やる価値」があると思っている。
と言うのも、多くの場合の卒業スピーチは、社交辞令的で退屈なのである。
- ここには素晴らしい先生がいました
- 素晴らしい生徒と友達になれました
- 私はこの学校が大好きです
- みんな、ありがとう!
9割くらいの卒業スピーチは要約するとこういう感じである。聞いている側としても、まあいつも通りですな、という感じである。
しかしそれでは勿体無い。オリジナリティーもない。
あなた自身の過去、あなた自身の将来については、当然の多くの人が知らないのだから、それを述べてみよう。
失敗してもいい。多くの人は、あなたという人間(及び語ろうとするスタンス)に関心を寄せるはずである。
そしてスピーチを通じて、あなたは「自身を語る」上での「一定の型」を習得することができる。
それは色々な場面で、何かと非常に役立つ。
「私、こういう人間です」という自己紹介のテンプレートのようなものである。
この「卒業スピーチ」を気合を入れて臨むために、できるだけ少人数の学校を選ぶのが良い。