【2025年9月五島市市議会メモ】山崎 早苗議員

五島市の市議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、数か月かかります。

そこで、議事メモを残しています。

※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。

日時 2025/9/17 10:00ー

戦後80年に当たって

特別な事業や取組を行う予定はあるか

山﨑 今年も大変暑い夏でした。戦後80年、被曝80年の年でありとりわけ暑い夏だった。記念式典の様子を見てスピーチを聞き身が引き締まるお思いがした。平和への誓いは子供達が言葉を伝えようとする姿勢、全てが大変素晴らしく心に響くスピーチだった。学ぶべきところが多くあると感じた。市長のメッセージを公表する自治体もある。五島市も市長からのメッセージが聞こえてこないことが残念だった。今からでも遅くはない。戦後80年にあたり市民に伝えたいことをお聞かせください。事業の予定もあればお聞かせください。

市長 五島市の平和行政の取り組みとして8月9日、15日を含む2週間、玄白ポスターを展示。新たに来場者に折り鶴を折って頂いた。2025年原水爆禁止の賛同を表す署名依頼が来たので署名した。犠牲者慰霊記念式典に議長と出席して冥福を祈った。8月15日には平和記念碑の前で手を合わせた。英霊の名前がたくさん刻まれている。8月11日はクスノキを歌うイベントにも参加した。図書館には米軍が福島市に投下した模擬原爆の実物が展示されていた。高校生にも会ったし、玉之浦で25年以上折り鶴を折っている方にもあった。祖父母からは長崎が親族が被曝したこと、福江から原爆が見えたとの話も聞いた。祖父母のお墓参りをしている。皆さんと同じように平和な世の中であることをずっと祈っている。

山﨑 メッセージを広報とかネットで載せている人は全国でそんなに多くなかった。珍しいことではないが、20名くらいのメッセージを読んで一番心を動かされたのは福岡県田辺さんのものだった。

「(一部紹介)政治の究極目標は平和。人権保障の確立が最大の仕事であり、核兵器の非人道性を共有して、ゆめゆめ核兵器の使用を示唆することはあってはならない。勇ましい言葉は胸に響くが、勇ましい言葉が聞こえてきたら立ち止まり、平和な社会につながるのか冷静に考えたい。」

大西市長は、核兵器についての軽はずみな発言が加熱したことに大変な危機感を持って何度も投稿している。同じ九州にいることは頼もしいと思うが、核兵器・核抑止論をどう考えているのか。

核抑止論についてどのように考えているのか

市長 核兵器は人類の脅威と認識。五島市はH16年に非核平和都市宣言を行なった。自治体協議会にも加入。H20年に平和首長会議に参加している。核兵器のない世界の実現のために尽力している。

山﨑 特別な熱い思いを8月に語って頂きたかった。8月9日が登校日・平和学習をするのは当たり前。大分での登校日のことは覚えている。子供達は長崎でやっていたのでどこでもやっていると思っていた。北海道で全国の友達に聞いたら全然違っていた。登校日に原爆や終戦の学習をしていなかった。全国の人に聞いたら、ほぼ誰も登校したことを覚えていなかった。毎年平和学習をしている県はなかった。沖縄は地域・県民全体で慰霊の日を学校を休みにして学習をしている。長崎県は他県に比べて力を入れている。5月に防衛白書の冊子が送られてきた。内容をどのように考えているか。

市内小学校に配付された「まるわかり!日本の防衛はじめての防衛白書2024」について

イ内容について見解は

学校教育課長 防衛省が発行した防衛白書を元に小学校高学年以上にわかりやすく紹介するために作成された。防衛能力の詳細な記述があったが、送付について文科省も承知したものである。

山﨑 お勧めできるものなのかどうかを聞きたい。

学校教育課長 内容は防衛省が作成して送付は文科省が承諾したものが確認できたこと、担当者による配布は確認済み。一般にも入手可能。市内各小学校配布については県教育委員会からの依頼に対応した。

山﨑 五島市の教育委員会は飛ばしているので学校ごとの判断に任せるという事だった。教育委員会の間が知らないという事ではないのか。

学校教育課長 県教育委員会に連絡が事前にあり、配布してよろしいかの文書が届いている。断るようであれば連絡をいただけないかとあった。文科省、県教育委員会が承諾したと。

山崎 五島市の教育委員会はどう思ったのか。独自の考えはないのか。

学校教育課長 事前に配布される前にデータ送付があり、内容確認している。どの部分について懸念しているかは押し測れないが、災害派遣・人道支援・世界との繋がりなど参考になるものは確認している。

山崎 佐世保市教育委員会は、自衛隊の災害派遣の派遣のみということだったが、そういう周知はあったのか。

学校教育課長 各学校の取り組みは経営方針や地域性の特徴がある。国や県の支持もなかったので指示は必要ないとした。

山崎 このような動きに危機感を抱いた方が良いと思っている。全く平和教育を受けていない方が多いので、私は大変ショックを受けたコメントがあり、被爆者のコメントで、「大人になってから被爆地に転勤になった人から、正直拒絶反応を起こした。いき過ぎた教育は嫌だ」というものだった。恐ろしい感じがした。戦争体験者が少なくなる中で危機感を抱いている。歴史を学びどうして戦争が起きるのかメカニズムを学ばなければ、と思う。「多くの戦争は自衛の意識から始まった」との言葉もある。

ロ市内小学校に配付されたことについて見解は

農林漁業体験民宿について

五島市で始まった経緯について

山崎 民泊とも呼ばれているが、五島市で始まった経緯は。

地域振興部長 支所地域の振興策の一環としてH25から開始。農漁村の体験を通じて地域おこし協力隊を配置して拡大している状況。

山崎 奥浦しか詳細を知らないが、五島市全体で奥浦の場合高齢化して辞めていき新規が非常に少ない。体験事業のインストラクターとして関わっているが、どんどん高齢になっているのは他と同じと思うが現状と課題は。

地域振興部長 現状と課題。病気や高齢で受け入れ家庭が減少。コロナをきっかけに166がR6に138に減少。春先・秋口の修学旅行で負担が重なり、大規模校の受け入れが困難しているので確保が課題と認識。負担軽減の観点から、ヘルプ制度。他の協議会から応援を募る制度。二つ目はお手伝い制度の新設。料理や釣りの補助を行い負担軽減を図りつつ、農林漁業の魅力を知っていただく取り組み。五島市だけでは対応できない大規模校は、新上五島に受け入れてもらうなど広域対応している。

現状と課題について

山崎 負担軽減のために応援といったが、それぞれの協議会でも受け入れ家庭が減っている。新しく始める人を増やさないといけないが、なぜ増えないと思うか。

地域振興部長 新規が広がらない、アンケートでは本業があり時間調整ができない、時期が偏って収入が不安定、負担が大きい部分もある。

山崎 とても良い取り組みだと思っているが、そのためには負担を軽減することと値段が安すぎるのではないかと思っているがどうか。

地域振興部長 民泊料金は改定が中々されておらず、若干食事の代金が負担になっているのかと。料金改定を予定している。金額を上げていく取り組みをしていくので多少は解消されると思う。

山崎 食料燃料が上がり、値上げをしないと大変だと思う。とにかく忙し過ぎることを改善できないかと思っている。民泊家庭が連れていくのではなく、島内で観光に連れていき受け入れ家庭が休める形にするとか。それには問題があり海上タクシー廃業・バスが足りないとかもあり、観光だけでなく市民の生活にも関わることなので、民泊の中でも島内の交通手段を連携することはできないか。

地域振興部長 移動の問題で交通手段のこともあると思う。法的な問題がないか、人手の問題もある。会議の場、観光部署で研究していきたい。

山崎 修学旅行生の受け入れというのは続けていきたいと思っているのか。

地域振興部長 続けていきたい。

山崎 新規を増やすしかない。負担軽減を一番に考えて欲しい。布団の世話が大変と思う。布団を干して洗濯するのが大変。私はずっと前に布団屋さんが布団を持ってきてくれた。そうした事も対応できないか。

地域振興部長 特別な場合にのみ、という事で予算の問題もあるので研究が必要と思う。

山﨑 宿泊者の負担という事でお金を出してもらっても良いかと思う。受け入れ家庭の負担を軽減して豊かな関係・メリットを知らせる必要がある。都会の子供達の話を聞いたり触れ合うことは楽しいので、そうしたメリットが聞こえてこない。そういうのを伝える努力もしてもらいたい。受け入れ家庭も楽しくなるように研修に行くような予算はないのか。

地域振興部長 魅力のPRは広報誌・受け入れ模様の状況を取材して行く形をした。若い世代との交流が楽しい、知名度アップに繋がるという結果もあるのでPR方法を検討したい。研修は民泊営業にあたり注意すべき研修は協議会で実施している。

山﨑 よその民泊の様子とか先進地域を見る事も大切だと思うのでケチらないで欲しい。

第4次五島市男女共同参画計画について

計画の進捗状況について

山﨑 計画の説明を。

市民生活部長 法律に基づきR8までの計画している。12の施策の方向性を定めている。あらゆる分野における活躍、ということで審議会への女性との登用、男の料理教室など。このほか、各科が設定した目標数値に向けて具体的な施策をしている。

山﨑 膨大な課に渡っているので一言で言えないが、進捗状況を教えてほしい。

市民生活部長 R8を最終して、3年度目として44項目のうち30項目を達成している。

山﨑 高いのかどうか分からないが、膨大なので一つに絞りたい。政策方針決定過程の女性の登用についてはどうなっているか。

市民生活部長 審議会への女性の登用率は女性の委員は216名、26.7%。R8の目標は25%なので達成している。

山﨑 26%でも低いと思う。3割にしても低いと思う。農業委員は女性がずっと一人。何年も一人。

農業委員への女性登用が進まない要因は

産業振興部長 定数19名。18名を任命している。なろうとする人を募集する時点で推薦・自薦の女性が少ないことが要因。

山﨑 これから永遠に進まないと思うがどうか。

農業委員会事務局長 任期はR7年。農業委員に限らず女性登用は認められている。R8の改正の際には増加に向けて団体や関係機関で連携を強化したい。

山﨑 ずっとやっているはずなのに、ずっと1名の状態。おそらく他の審議会で進まないのも同じことだと思う。原因をもうちょっと考えなければいけないと思う。五島市と佐世保市だけが女性1名。他は複数いる。上五島町は農業委員3名、推進委員が5名。壱岐市は6名。対馬3名。五島市は遅れていると思われても仕方ない。なぜ女性を増やさないといけないと思うか。

農業委員会事務局長 女性の農業者の従事者が根拠になっている。女性が3割なので委員も3割にすべき。

山﨑 他の委員会もそうだと思うが、他の審議会もなぜ増やさないといけないのか、考えているのか。男性が1名で審議会にいたら違和感を感じないか。

産業振興部長 非常に偏った個性であれば色々考えるところはあるのかなと。

山﨑 なぜ増やさなければいけないのか、本当に考えているのか疑問。それが普通だったら自分はちょっと・・・と思う部分を想像して考えて欲しい。審議会も一緒のことだと思う。女性の目線をどうして入れなければいけないのか、考えなければいけない。形だけでも増やしてみて努力をしてほしい。割合が多くなると必ず何かが変わると思う。男女共同参画に興味がない人はいないと思うが、婚活の問題にも密接に関わっていると思う。若い女性が都会に行ってしまう理由も関係している。女性の管理職比率が高い企業は利益率が高くなる研究結果も出ている。これを進めればいいことばかりだともっと本当に真剣に考えてもらいたい。もうちょっと本腰を入れて欲しいと思うがどうか。

市長 五島市計画では22から上がっている。各科の努力が反映されているが、この数字に満足してはいけないと思う。審議会委員の女性登用は40%以上と掲げている。そうした事も念頭に置かなければいけない。私も農業委員一人は少ないと思う。さつまいも・JAの農家と一堂に介して話したが女性3名だけだった。こういった方にも声をかけて観ようと思うが、ふさわしい方が教えていただきたい。女性の活躍はしっかり取り組んでいきたい。

山﨑 本当にお願いしたい。女性が出られないことを考えてほしい。家庭についてもよくよく考えてほしい。男性もこうあるべきとか古い価値観に縛られている人もいっぱいいると思う。得意なこと・苦手なことは性別関係ないと思う。女性が家事得意は幻想だと思ってもらいたい。自分らしく力を発揮できる五島市を目指して男女共同参画計画をすすめていきましょう。