2月27日に臨時議会が招集されて、議長副議長、各種委員会の委員が選任されました。私は昨日の議会全体を通じて、五島市議会と五島市の行く末に危機感を抱いたので、それを共有させて頂きます。
議会に緊張感がもたらされるか?
会派の構成としては、最大会派の創成会が18名中9名を占める構成となり、議長副議長も最大会派選出です。議長は評決に加わらないとされていますが、問題は会派以外の面にもあります。
友好議員団
現職の出口市長を応援した議員は市長曰く「友好議員団」と呼ばれ、改選後に当選された議員は7名います。
そのうち5名はベテランの最大会派ですので、最大会派≒友好議員団と考えられます。そうすると、
最大会派の友好議員団 9名+一人会派の友好議員団 2名=11名(+公明党の議員も1名当選)
という形で、数の力で過半数を占めています。
友好議員団の結束が崩れない限り、数の力で抵抗するのは難しいと考えられます。
地方議会は本来、二元代表制という事で、行政側の監視を担う事が責務とされますが、市長と議員が文字通りの「友好関係」にあっては、中々良い緊張感が生まれずに、なあなあな関係になってしまう可能性があります。
緊張感のない議会のリスク
緊張感のない議会になるとどうなるでしょうか?
議会は一種のお目付け役的な役割もあるため、議会の緊張感がなくなれば理事者(市役所)側の緊張感もなくなり、いい加減な予算やいい加減な政策がまかり通ってしまう事になりかねません。理事者の方も、「議会の委員会の際に議員から様々な質問や指摘を受けるため、その準備や質問を通じて政策の質が高まる」という話を聴いたことがあります。
しかしそうしたチェックがなければ、質は当然下がる事が心配されます。それは結果的に、住民福祉やサービスの低下に繋がり、政治家を選んだ有権者に返ってきます。それを防ぐためには、議会の側にも市役所に対する一定の緊張感が求められます。
ところが改選後の議会構成を見ていると、五島ならではの「よかよか文化」が幅を利かせてしまうのではないかと心配になります。よかよか文化とは、移住者や都会の人を引き付ける、田舎ならではの寛容さであるとも言えます。「なんでんよかよ~」と地元のご高齢者から言われると、島外から来た人はほっこりした気分になります。
「よかよか文化」は離島ならではの人の優しさ、温かさの魅力である事は間違いないのですが、それが議会でまん延してしまうと、前述の通り議会と市役所にとってマイナスの効果が大きくなります。
僭越ながら、新人で当選された議員の皆様には、是非おかしな事はおかしいと声を上げる勇気を持って頂きたいと思います。大きな会派に属していると、ベテラン議員に対してワーワー言うと、「これが議会だ。新人のくせに何が分かる!!」と叱責を受ける可能性があるため、これが中々難しい事だと思うのですが。。。
とは言え、議会の事を嘆いていても何も始まらないので、まずは私が2期目の議員として、しっかりと是々非々の議論が出来るように準備をしていくしかないと思います。