【五島市】出口太新市長初の議会(議会開会日)

議員時代は毎回議会の内容を議場でメモを取っていましたが、9月は議員でも市長でもないため、議場外からのメモ取りです。

9月25日から定例議会が開催されたので、その内容についてです。

五島市の定例議会の流れ

五島市議会の定例会は

  1. 開会日
  2. 議案質疑
  3. 一般質問
  4. 委員会審査
  5. 予算委員会
  6. 閉会日

という流れで21日間になります。

議会初日

中西大輔議員から辞職の願いがあり、許可されたとの報告

辞職に伴い、議会運営委員・交通網対策委員会・交通網対策委員、国境離島活性化委員会・議会広報特別委員・会議録署名委員の選任

議長報告

割愛

内部統制評価報告書

割愛

教育委員会報告

割愛

行政調査報告

割愛

所信表明

従来の市政報告では、議員充てに「所信表明」の文書が送付されていましたが、市のHPには公開されていないので、メモ書きです。(必ずしも正確ではありません)

出口市長 おはようございます。本日ここに、R6年9月議会を招集。所信の一端を申し述べたい。ご理解とご協力を賜りたい。温かいご支援を賜り市長に就任。初めての市議会に望むにあたり、責任の重さを痛感して身の引き締まる思い。15歳に五島を旅立ち、虎島国会議員の事務所でアルバイトに明け暮れた。国家公務員、読売新聞、厚生労働省を担当し、H26から青山参議院議員の政策秘書として真の政治とはどうあるべきかを学んだ。故郷に帰ってきて、人脈を活用し五島を笑顔で溢れる賑やかな街にする。五島に生まれてきて良かったと思えるような、また暮らしたいと思える街づくりをする。一つ一つ誠実に解決して参るので、ご指導ご鞭撻をお願いします。野口市長は3期12年に渡り五島市の振興と発展に尽力された。財政健全化に向けて地方交付税の縮減を働きかけて20億円を復元。将来の持続可能な財政運営に大きく寄与された。世界遺産・日本遺産・再エネ推進など将来を見据えた施策に尽力して人口減少に真正面から取り組み社会増を3度達成した事に敬意を表する。TVドラマで知名度が向上して11万に落ち込んだ観光客も21万人を超えて回復傾向にある。五島市の良い流れを止めてはいけない。人の温かさ、優しさに尽きる。五島市を誇らしく思うとともに、身体を張って五島を護る、としている。

10の項目を始め、主な施策を申し上げる。

1.有人国境離島法の充実

制定には国会・県議会議員・関係自治体など多くの方にご尽力いただいた。本土に輸送する際のコスト軽減はなくてはならない。運賃の低廉化・有人国境離島は延長がなければ移動の回数が減ってしまうかもしれない。まずは運賃低廉化の対象者が引き続き割引を受けれるように働きかける。農水産物のコスト支援。有人国境離島法により支援してきた。農水産物には島外から注目が集まっている。コスト支援がなければ物流に影響が出る。維持をしっかりと働きかける。

2.新たな雇用の創出

観光客数は回復傾向。この流れを止めない為、希少価値が高い文化遺産・釣りゴルフなどを磨き上げ、旅行会社への営業活動を展開していく。島に人が住み続ける事はEEZを護る事にも繋がる。五島市が果たす役割は大きく、島での生活を営み続ける事には大きな意味がある。関係者の協力を頂きながら国境離島法の延長を訴える。

雇用拡充支援により7年間で638名の雇用が創出され、193名が島外。医療教育分野でデータを活用したビジネスが期待される。これまで以上に企業や工場の誘致を進める。データセンターの誘致は有利に働くと考えているので廃校の跡地も含めて考える。ビジネスアイデアのコンテストを長崎県が実施している。ビジネスアイデアの実現に向けて支援策を活用して事業化する事を考えている。引き続き長崎県と連携して取り組む。

きめ細かな支援が必要。農業・漁業などのリカレント教育、学び直しを検討している。

3.儲かる農林水産業の実現

かっこよくて儲かる産業にしたい。水田の基盤整備は進んでいるが畑は遅れている。耕作面積の拡大、大型機械が導入可能となれば生産性向上になるので、関係機関と協議して進めたい。ブロッコリーや高菜の産地化を進めて知名度向上を図る。産官学の肥育の一貫経営を拡大して経営基盤強化に繋げる。物流センター・有機農業への取り組みを支援。ツバキ林業の振興。実の増産に取り組む。ツバキサミットが開催されるので、関連イベントを通じた認知度の向上を図る。林業は間伐を拡大させて人工林の更新を図る。原木の出荷を後押しする。チェーンソーの実習なども支援する。

漁業は五島締めを推進しブランド力を高める。マグロ養殖を始めとした育てる漁業を研究する。磯焼け対策・稚魚の種苗法流、漁業集落の活性化に繋がっているので進めていく。

物産の振興は焼酎・ワイン・ジンなど全国各地の百貨店への営業を行い販路拡大をする。

4.こども若者への支援

五島は素晴らしい人材を多く輩出してきたが、子供の数の指標である出生数は減り続けている。出会い、結婚の支援については交流の場、出会いの場づくりを始め、よりよい支援を後押ししていく。不妊治療の助成、子供医療費の助成など経済的負担の軽減など、全ての子育て世帯に全力で寄り添う。

雨の日でも子供が遊べる場を作ってほしいという声を聞いた。子育てをしている保護者が交流できる場所を進めていく。成長する過程では遊び体験が必要。音楽、絵本など感性を育み健全育成に努める。

働きやすい職場

地域全体で子育てがしやすい環境を育てる。

5. お年寄りの暮らしやすい町

長寿

42.5%が高齢化率で県内で5番目に高い。生産年齢人口は減少して担い手不足。医療介護の担い手不足解消。医師や看護師の人材確保・モバイルクリニックを充実させる。外国人の確保、復職支援、多職種連携を行い体制づくりに取り組む。

高齢者の移動支援

交通空白地帯への乗り合いタクシー導入、ちょいそこの導入を行っている。貴重な移動手段となっている公共交通ネットワークの再編に取り組み存続に取り組む。ドライバーが不足して厳しくなっているが、公的移動手段は保たなければならない。公共ライドシェアの導入について検討を進める。

買物支援

地域の皆様にとって大変重要。地域のニーズに沿った活動への支援など環境整備を引き続き行う。

6. 再エネ推進

ゼロカーボンシティを表明して再エネの地産地消を図っている。ゼロカーボン計画では方向性を打ち出し目標達成のためにも取り組んでいく。浮体式洋上風力の拡大。世界ではエネルギー安全保障、再エネへの転換が加速している。浮体式洋上風車が注目されている。改正法案が国会に提出され、ルールが整備されて更なる整備が期待される。先進事例を作って来た五島市では更なる拡大を目指し雇用の創出が図れる。対話を重視し地域との調和を図りモデルケースとなる事を目指す。潮流発電の実用化。大規模潮流発電の実績を踏まえ、今年度中に改造機を奈留瀬戸に設置する。潮流発電はゼロカーボンシティへの重要な一歩であり先駆的な取り組みとされている。

7. カネミ油症被害者の救済

現在も多くの未認定者が存在し生活上の困難、不安で苦しんでいる。有効な治療法・認定制度などの課題がある。次世代を含めた診断基準の見直しなど要望すると共に、支援行動計画に基づき支援していく。

8. 障がい者の自立支援

相談支援体制の強化を図る。高齢化により支えられなくなった時、生活支援・金銭管理に対応するために一緒に解決策を考える。相談体制を更に充実させる

9.住宅密集地の無電柱化

全国の自治体が進めているがコストが高く調整が困難であるという課題がある。高いコストと狭い道路のため無電柱化を実施できていない。電柱の倒壊による障害が発生しないようにする必要もある。事業の検討を行う。

10.五島つばき空港の機能強化

東アジアに近い地理的特性もある。機能強化を進め、給油施設がないため直行便が就航できない。メリットを活かしてアクセスを可能に出来ればと考えている。利用実績を踏まえて整備を進める。飛行機の欠航率を抑制するため、フライドパスの導入など県や関係団体と協力して機能強化を図っていく。

上記以外の主な施策

スポーツを通じた交流人口の拡大

誘致を継続して施設の更なる充実を図り選手に選ばれる島を目指す。トップアスリートと触れ合える機会を増やす。既存大会の見直しを図り交流人口の拡大を図る。

UIターン促進

UIターンの促進は欠かせない。移住者数は200人を超える流れを止めずに施策を進める。リフォーム補助金の周知を図り空き屋バンク登録を進める。

安心して住み続けられる地域を維持するために住民主体の街づくり・協働の街づくりを進める。岐宿の山内では農業地保全・持続可能な地域形成を目指す取り組みが始まっている。他の地区にも共有してコミュニティ活動を支援する。

教育推進

デジタル時代に対応した人材育成のためICT教育を推進する。グローバル視点の人材を育てるために英語教育を支援する。活性化に貢献できる人材を育成する。不登校児童は増加傾向にあり喫緊の課題。ソーシャルワーカーを活かし支援体制の充実を図る。高校の魅力化は離島留学制度を活用して県に働きかける。高校生の離島留学の島親への負担軽減策として柔軟な支援が出来ないか検討する。

ハラスメントの根絶

相手方に精神的な苦痛を与えるだけでなく周囲にも影響を及ぼす重大な問題です。大人が大人によるハラスメントを嫌がらせを助長すると心に深い傷を負う事にも繋がりかねない。ハラスメントは絶対に許しません。明るい五島市を築くためにもパワハラセクハラ・カスハラの根絶に向けて取り組んでいく。五島市の現状と課題を把握して解決策を見つけるため対話の場を設けて誠実に耳を傾けて解決の糸口を図っていく。

議員各位・市民の皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

市政報告

台風10号は九州本土に台風が通過。2時半過ぎには26.2mの瞬間風速が吹いた。人的被害は確認されなかった。安心安全な生活の実現を目指して対策を講じる。

8月1日、五島市市政施行20周年事業を開催。ご尽力いただいた方を表彰させて頂いた他、アトラクションを披露した。この20年間で培った経験を活かすのでより一層のご支援をお願いします。子供でじま博では、4200名に参加して頂いた。今後も機会を作っていく。五島牛の産官学連携について、ジャパンインベストメントアドバイザーと連携協定を締結した。五島牛の付加価値向上を目指し、調査研究、インフラ改善、頭数拡大に努める。繁殖から肥育までの一貫経営に取り組み、繁殖農家の経営基盤安定に繋がると期待。プレミアム商品券の発行は、予定よりも余っているので再販する事になった。先着順で直接販売する。是非ご購入下さい。日本遺産の継続について、審査の結果認定継続された。認定10周年を迎える。構成資産に磨きをかける。夕焼けマラソン大会が開催され2056人の人が参加。野口みずきランニング教室では身体の使い方を教えて頂いた。交通規制などご理解とご協力で支えられており感謝している。ご支援ご協力をお願いします。認知症啓発の映画上映について、オレンジランプの上映会を実施。700名の市民の方に参加して頂き啓発を図る事が出来た。認知症を正しく理解して優しい街づくりを目指す。消防ポンプ操法大会について、崎山地区第5分団が優勝。福江地区は準優勝。出場した団員、ご家族に敬意を表する。士気の高揚に繋がり消防団活動に繋がる事に期待。九州少年柔道大会が行われ、五島の子供が参加。各学校の生徒児童が優勝・準優勝を果たす。九州大会では団体が予選敗退。個人戦は急遽中止。全国大会では松本さんが5位入賞。社明運動、弁論大会が大村で開催されて冨江の前島さんが出場。堂々と発表して優秀賞を受賞。離島甲子園が壱岐市で開催された。奮闘したが初戦突破は叶わなかった。ふるさと五島を愛する子供が育つよう環境づくりに努める。日本郵便との包括連携協定について。これまでにも地域における協定、災害に関する協定を結んできたが、人的・物的資源を活用し幅広い分野で取り組む事としている。更なる市民サービスの向上を図る。福江ケーブルテレビの一部終了地域について。10月31日までに一部を終了予定。案内が届いた方は五島テレビへの申込かアンテナ受診への切替が必要。TVを継続される方は早急に契約をお願いします。五島テレビに切り替えて頂きたい。指定取り消しの通所デイサービスセンターが閉鎖。高齢者のケアが途絶える事が懸念されたが、別法人が引き継いだ。介護給付の不正受給は市に返還するように請求して入金されている。適正な運営指導を求める。五島市との損害賠償請求は口頭弁論があり、期日までの書面の陳述が行われ協議が行われた。市の職員1名、現職が2名出席する事になった。

議案は条例案、予算案合わせて40件、なにとぞ慎重に審議して適切な決定をくださるようにして頂きたい。

議案・予算

議案

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s006/010/030/010/010/010/20190316174728.html

予算書

https://www.city.goto.nagasaki.jp/s010/010/010/010/070/reiwa6nendo/20240216165122.html