長崎県議会では、議事録が閲覧可能になるまでに、時間がかかります。
そこで、議事メモを残しています。
※内容は正式な議事録ではないため、発話の全てを反映しておらず、必ずしも正確でない箇所もあります。
1.知事の政治姿勢
(1)目指す長崎県像について
中山.長崎大水害では未曾有の被害が出て政治を歩む決意をした。今は人口減少と言う脅威が進行中。知事は39歳でリーダーシップを発揮してほしいとの声がある。どのような長崎県を目指しているのか。
知事.県内各地に足を運び声を真摯に聴いてきた。全世代の皆様が安心安全で暮らせることが大事だと実感。最先端のテクノロジーを導入して若者や移住定住を後押ししていきたい。本県の魅力を発信し選ばれる長崎県作りに精一杯取り組んでいきたい。以後の質問は自席から。
中山.フレーズは新しくなったように感じる。暮らしやすさ指数は総合順位1位だった。長崎県政の何をどのように変えるのか、分かりやすく答弁を。
知事.暮らしやすさは幅広い物。人口減少が続く中で長崎県を暮らしやすくしていかなければいけない。職や公助があるが包括的に取り組み皆様に満足して頂き選ばれる長崎県を創っていきたい。
中山.新規事業のうち、目玉事業をどう考えているのか。
知事.初めての政策的予算である事から、第一歩となる予算として議論を積み重ねてきた。4つの柱で特徴的なモノを紹介。安心して妊娠・出産が出来る体制のため、ニーズに合った供給、ICTを活用した高度専門体制の整備。スタートアップ企業の創出、投資家とのマッチング事業。民間人材登用事業。選ばれる長崎県を作るために県民の皆様との対話を行うために「こんな長崎どがんです会」を開催している。
中山.意気込みは少しは分かったが、構想を実現するまでの工程表、スケジュールが明確になってこそだと思う。これらを具現化するためのプロセスは。
知事.工程は非常に重要だと考えている。県庁内でも議会でも議論を尽くしながら、示せるものを出来る限り示していきたい。
中山.新しい長崎県作りを呼びかけても、それ自体で変わる訳ではないと思う。プロセスを明確に。
知事.ご指摘を踏まえて県政の運営に取り組んでいきたい。
中山.ワクワクした答弁をしてほしい。実現できた場合、どのような成果が実感できるのか。
知事.正しく把握できていないのでもう一度。
中山.県民にどのような成果を実感させる事が出来るのか。
知事.各種施策で目標を明確にし、一つ一つお示しする事が重要だと考えている。
中山.理念の明確化・共有化が十分ではないと考えているし、県民への成果の見える化を要望する。公助の必要性について、支援の在り方を変える事の考えは。
知事.在宅医療に従事する中で、家庭の様々な悩みを抱える方を知り、行政による公助の支援を変えたいと思い政治を志した。必ずしも県民のニーズを十分に拾い切れていなかったと考えている。公助における改善策は、離島へき地におけるデジタル化、格差解消の是正が挙げられる。公助の重要性が高まる中で、自助や共助の枠組みを活かす事が大切だと感じる。耳を傾けて必要な施策を効果的に進めていきたい。
中山.公助の支援、プロセスを4年間で明確にする必要がある。弱者への光を当てるために人材も必要と思う。スピード感を持っていただきたい。
マニュフェストについて、確認団体が出したものなので、と述べた。政党が出したマニュフェストの認識は。
知事.確認団体が出したマニュフェスト?質問をもう一度。
中山.政党が出したマニュフェストに対する認識を。(回答無し)
中山.国民への約束である。改めて知事の認識を。
知事.マニュフェストは私自身で作成したものである。3月議会のビラは確認団体が作成したもの。
中山.県民は知事の写真があり、公約として見えているはず。知事選挙に出したマニュフェストの認識、確認団体が出したから知りませんで良いのか。
知事.マニュフェストは私が作成したのでしっかり取り組みたい。3月議会の分は確認団体が出した。
中山.確認団体が出した分は県民との約束ではないのか。
知事.私が出した分はしっかりとやっていきたい。
中山.県民との約束をしっかり果たしてほしい。健康寿命の延伸に向けて、これまで掲げてきた旗印を下すのか。
知事.全国に先んじて高齢化が進んでいる。H30に健康長寿日本一を旗印に取り組んできた。少子高齢化社会において重要性は更に増している。今後も取り組みを進めていきたい。
中山.健康長寿日本一を復活させると考えてよいのか。
知事.健康長寿日本一を目指して頑張りたい。
中山.きちんと明示して理解してもらう事が大切と考える。意思と決意は。
知事.決意は先ほどから申し上げているが、健康な暮らしを出来るように取り組んでいきたい。実現に向けては検診などのエビデンスに基づいた政策を打っていきたい。特定検診の受診率が低く、若い世代からの改善が必要な状況。運動・食事・禁煙・検診を柱に取り組んでいる。アプリの導入、たばこの健康教育の環境づくりを進めていきたい。ICTを活用し対象者の特性に応じた受診干渉を昨年から開始。県としては「健康革命」という名前で市町企業との連携を強化して全力を尽くしていきたい。
中山.健康長寿日本一は人生100年時代の長崎県の魅力を発信する事に繋がると考えている。
(2)期待する職員像について
中山.知事交代の最大の効果は職員の意識改革にあると思っている。職員との対話も含めてどう考えているか。
知事.職員には意欲を持って課題に取り組み、高い専門性や創造性を持って事業を推進していく、県民に寄り添う職員であってほしいと思う。対話重視を基に、幹部職員との対談をしているが、今後は若手職員も含めて意見交換をしていきたい。引き続き機会を確保していきたい。
中山.教職員、警察官とも対面、オンラインで実施して頂きたい。新しい長崎を作るために、職員に起業家精神を醸成する必要性はないか。
知事.県政を取り巻く環境が変化する中、新しい長崎県作りが私の使命。失敗を恐れず積極的に挑戦してほしいと思っている。職員に私から語り掛け、風通しの良い職場づくりに努めていきたい。
(3)人口減少対策について
中山.スピード感、0から1を生み出す視点が大事。研修会とか交流会とかを積極的に。人口減少対策について、社会減、自然減の両面から強化を図り、本件の未来を先頭に立って切り開くことが使命であると述べている。出生率2に向けたロードマップは。
知事.長期人口ビジョンで2030年に2.08を掲げている。2025に掲げている通り、1.93を目指していきたい。かなり厳しい数字だと認識しているが、達成に向けて今までにない思い切った施策も必要と考えている。今後子供を産み育てるための経済支援、働きやすい環境づくりなど包括的に取り組んでいきたい。
中山.1.93を目指すのであれば、既に白旗を上げるという事か。R3は1.6となり、数値目標を達成する工程表がない事は本気度が問われる。意思はないのか。
知事.まずは2025年で掲げている1.93を目標にしていきたい。先に2を達成できるように全力を挙げ、工程は出来る限り提示をしていきたい。
中山.県民への約束であるため、覚悟を持って取り組んでもらう事を要望する。未婚化、晩婚化であると考えているが、新たな視点に基づく婚活支援策は。
知事.出会いの機会の創出、未婚者のニーズに合った出会いをしてきた。成功に繋げる必要がある事から、専門的なアドバイザーの配置を強化していく。ライフデザイン実現に向けて大学生と協働して発信するなど、ポジティブイメージを発信していきたい。結婚支援も重要であるため、これまで以上に積極的に取り組みたい。
中山.縁結び隊の拡充支援をしてもらいたい。2.0達成のためには、子育て支援は大切だがそれ以上に婚活支援強化が必要だと考えている。縁結び隊による婚育学習を提案したい。結婚数を増加させる対策強化を要望。
中山.良質な職場の不足により、若者が減っている。減少分をカバーするまでに至っていない。年間雇用創出をどのように考えているか。
知事.R3の転出超過のうち、若年層が4100人。若い世代が流出している。4割が県内に希望する職種がない、という理由で転出している。働きたいと思う雇用の場は十分ではないと考えている。新規雇用の創出数は雇用のミスマッチが生じている。今後とも若者のニーズ収集や情報発信強化に取り組みたい。
中山.十分とは言えないとの答弁だったが、本来は不足分、良質な職場の数を把握してそれに合わせて地場産業の誘致に取り組む必要があると思うが、考えは。
知事.十分なアセスメントが必要だと考えている。企業誘致もさることながら、地場企業との連携も重要になって来るので、新しいチャレンジが生まれるような環境を目指して推進していきたい。
中山.新卒者とのミスマッチ解消に取り組んでいると思うが早期退職者の要因分析は。
知事.H30年3月の早期離職は38%、高卒で40%と、全国よりも5%高い。賃金などの労働条件、人間関係が主な理由であると聞いている。独自の取り組みとして新入社員、経営者向けのセミナーを実施。教育現場でもミスマッチを防止する取り組み、研修を行っている。関係機関と連携し取り組んでいきたい。
中山.離職者が高い水準である。要因分析は国ではなく県独自で調査して要因分析をする事が必要と思うがどうか。
知事.ご指摘の通り、わが県の調査は必要だと思うので検討して参りたい。
中山.全ての従業員を対象としたモチベーション、スキルアップを目的とした人材支援事業は打ち出せないか。
知事.従業員のスキルやアイデアが競争力の源泉であるとの認識が高まっている。人への投資に重点を置くことが大切であるため、キャリアップに繋がる訓練、情報関連産業と連携し講座の実施など、人への投資を行っている。能力向上に着目して取り組みたい。
中山.経営者、社員とあったが非正規職員も含めて行ってほしい。長崎県として若い男女が生きがいを持って働けるように、県独自の支援を打ち出し選ばれる企業に成長させて県内定着に繋げる事が大事だと考える。
(4)長崎県公立大学法人について
中山.H20にシーボルト大学と統合し、学部学科の再編を行っている。この法人の長である知事は中期目標を指示できるが、現在の目標の評価と今後の目標は。
知事.全体としては達成状況は概ね良好と評価を受けている。9割以上の学生への卒業資格は困難であるため、要因分析しながら改善に取り組んでいきたい。時期中期目標は骨子について議論を重ねている。県の方針を決めて、9月定例会に素案を示す事を想定している。素案に対する意見を踏まえながら議案を議論していきたい。
中山.知事自身がどのような考えで当たるのか、整理できると思うがどうか。
知事.中期目標に掲げている通り、知の拠点として地元高校生に選ばれる大学、地域に根差した大学でいたいと思う。
中山.今までの中期目標の中に、地域に貢献するとある。ここを明確に長崎県に貢献するとしてほしい。県内就職率について44%目標としているが、Pチームの評価はどう考えているか。
知事.学内の意識統一を図りながら進めている。R3は33.2%と上昇し機能が働いたと考えている。実効性のある対策を打つためには、それぞれの役割を認識し機動的な対応が必要。学長のリーダーシップの基、一体となった取り組みが必要と考えている。
中山.PTは評価しているとの事。まだまだ目標との大きな乖離があり、機能強化のためは専門家・登用はどう考えているか。
総務部長.PTは外部視点導入が有効であると考えている。理事長を始め、民間企業との意見交換を実施したい。県立大学には十分な議論を行い活かしてほしい。
中山.PTが心臓部であるため活性化が必要。民間を登用する事が大前提である。知事の考えは。
知事.外部意見を取り入れるのは重要と考えている。今後も何が出来るかは継続して検討していきたい。
中山.目標達成のためには、ワンチームの取り組みが大事。教職員、大学生と対話を実施して想いを伝える事は出来ないか。
知事.理解を深めて一体となった取り組みが重要だと考えている。なぜ学生が県外に出るのか、教職員から声を聴きたいと思う。
中山.学生の半数は県外出身。知事の熱い想いを伝える事が大切だと思う。長崎県の学生・企業がオール長崎となる体制づくりを。
看護学部・学科の県内就職が上昇傾向にあるが要因分析は。
知事.県外就職は、一度は県外に出たい学生がいた事。R3は改善し、コロナで現地実習が出来ない状況で、県内を志望する学生が多かった。県内就職力向上のためには積極的な情報提供が必要であり、情報を提供するなど安定して人材を輩出できるように考えていきたい。
中山.66.7%まで上昇したのはH29より下がっている。若い女性の県外流出が加速している対策強化を求めたい。長崎県PR隊長として初心者マークの安全運転ではなく、高度な運転技術を要望して質問を終えたい。