中国への人権弾圧への意見書は採択されず
賛成討論の主旨
「議員必携」によると、意見書の提出権について、このように書かれています。
「議会は、本来、団体の意志決定機関として議決を通じてその団体の意志を決定する権能を有するが、唯一、法律に根拠を置いて対外的にその意思を表明して、公共の利益の増進を図る権限がこの意見書提出権である。従って、この権限を最大限活用し、積極的に行使したいものである。」
反対討論の中で、国益という観点が挙げられました。
国益も勿論大事ですが、世界の人々への普遍的価値の訴求も同じく大事です。
私がなぜ、このような意見書の提出を求めるのか。
それは人間の基本的人権が、当たり前に認められる社会であってほしいからです。
私の手元には、「五島崩れ」という本があります。
皆さん、ご覧になった事はあるでしょうか?
この五島においても、明治元年から激しい人権弾圧・拷問の嵐が起きました。
当時、欧米諸国の公使は、明治政府に激しく抗議をし、明治6年になってようやく、キリシタン禁制の高札が撤去されました。
私も恥ずかしながら、五島に来るまでこのような痛ましい歴史・事件があった事を知りませんでした。
そして今もなお、凄惨な人権弾圧が世界で起きている。
今から約150年前、国際問題にまで発展する痛ましい人権侵害が起きた五島だからこそ、
この意見書を提出する意義は大きいはずです。
私は一刻も早く、不当な人権侵害のない社会を実現したい。
同じ長崎市では2017年から「核兵器禁止条約の署名・批准を求める意見書」を提出し続けています。
原水爆禁止日本協議会の調べによると、地方議会の意見書が593に達し、全1788議会の33%を超えたと報じられています。
私は政治家として、議員の皆様に対し、勇気ある意思表明をお願いし、賛成討論と致します。