世界の文明、特に資本主義は今、存続の危機に瀕しています。
経済的にも、衛生的にも、金融的にも、中々先が見えない状況です。
本日は、あえてコロナを「先生」と位置付けて、何を教えてくれようとしているのか、4つの点について考えてみます。
人間たちよ。これはよくないぞ。
という見方で、新しい社会のルールを考えてみます。
1.膨らみ過ぎた欲望
お金があれば何でも買える。
今までは、値段を付けるのが憚られていたものまで、
市場で買えるようになりました。
この欲望こそが、諸悪の根源だと思います。
金融資本主義が幅を利かせすぎている状態です。
https://nakanishidaisuke.com/2017/01/14/economic-books/
欲望が膨らむ分、投資が生まれ、負債(借金)が生まれます。
計画的に返済ができれば良いですが、順調にいかない事の方が多いのが現実です。
これも爆弾ゲームのような形で、負債そのものが金融市場でやり取りがされています。
負債=欲望のツケ
であり、それが野放図に広がり過ぎている状態です。
2.壊され過ぎた自然
「1」で生まれた負債を返済するために、今度は「消費」が必要とされます。
過剰なエネルギー消費、物の消費、資源の無駄遣い、大量のゴミ。
その結果として、現在は世界の各地で
凶暴になり過ぎた災害
が起きています。日本でも、世界でも、これでもかっていうくらいに未曽有の自然災害が頻発しています。
3.集まり過ぎてしまった人
東京一極集中が問題視されています。
このシステムも元をたどれば、
一か所に集めた方が、沢山のモノやサービスが効率的に回るから
という、「1」を満たすための仕組みです。
しかし、一か所に多くの人が集まる事は、地震や災害・疫病に対しては大きなリスクです。
今回のコロナ危機でも、それが顕著になりました。
その一方、インターネット空間が現実と仮想の垣根を少しずつ埋めようとしています。
会議や仕事などでの「リアルな世界」の重要性は徐々に薄れ、これからの世界は、分散・自立型の社会が求められます。
今回、多くの人がテレワークを強いられる中で
わざわざ都会で生活する意味
について、考えたのではないでしょうか。
4.繋がり過ぎてしまった世界
いわゆる国家の介入を弱め、市場原理という名のルールを推し進めるグローバリズムが幅を利かせていました。
そこで明らかとなった不平等と格差。
21世紀の資本
でも描かれている通り、これは「資本を持っている人」が益々豊かになる仕組みです。
EUを始め、世界は繋がり、国境がなくなる方向性でしたが、これもブレグジットやアメリカのトランプ大統領など、逆の動きが加速しています。
まとめ
現在、世界では多くの人が
このままではマズい・・・
と感じていた部分に対して、強制的な外圧が掛かっています。
コロナ危機は、そうしたもやもやから
文明の転換を加速させるパワーを秘めています。
いわば、宿題やらなきゃなーと思って中々手を付けられなかった子供に、超こわもての先生が突如やってきた感じです。
- 欲張り過ぎたらダメ
- 自然を壊し過ぎたらダメ
- 人が集まり過ぎたらダメ
- モノが繋がり過ぎたらダメ
これが新しい世界のルールです。
五島列島は、こうした新しい社会のルールに適した社会を実現する可能性を秘めています。
未知のウイルスが、驚くほどの速さで私たちの暮らす社会に対して「強制的な変化」を求めています。
「従来の枠組み」に縛られていては、中々実現が難しいと思います。
方法論ではなく、その根底にある価値観。
そこを根こそぎ変えていく事が、
これからの社会で生き残る大きな要因ではないでしょうか。