コロナショックで塗り替わる世界史の教科書

おはようございます。

風邪の始まりは喉から来る中西です。

本日もコロナウイルスの話です。

都市封鎖、経済恐慌、不景気の火種となっている今回の騒動ですが、間違いなく「世界史の教科書」に掲載されるレベルに発展しています。

私は、ひとりひとりが

「歴史の教科書を塗り替えている」

っていう意識を持ちながら日々を過ごすと、きっともっと毎日が楽しくなるのでは、と思っています。

資本主義の限界

近代の象徴と言える資本主義の本質は、「拡大再生産による、中心部から周辺部への編入」でした。

イメージで言うと、金融システムという複雑な心臓を持つアメーバが、周辺の世界をじわじわと侵食し、大きくなるイメージです。

そうした中で、資本は周辺部への「規制の撤廃・投資・開発」を背景に成長を続けてきました。

しかし、資本は原理的に無限の成長を目指すのに対して、土地や資源は有限です。

乱開発により、資源の枯渇・環境の悪化・経済成長の鈍化・フロンティアの喪失が生じ、地球上には開拓できる余地が少なくなっていきました。

金融ショックと政治の分断

そうした中で、巨大な心臓を持つ資本主義は、自らで富を再生産するという「金融商品」を作り出し、それを拡大していきました。

ところがリーマンショックによってその仕組みが破綻し、グローバルな銀行への規制は強化されました。

それだけでなく、一部の資本家に富が集中する事への不満もたかまりました。

さらに、自由経済によって不利益を被る労働者の不満が高まり、反グローバリズムの動きも広がりました。

そうした中、アメリカでは自国第一主義を掲げるトランプ大統領が生まれ、イギリスではEU離脱の国民投票が可決されました。

民間経済とプラットフォーマー

しかし、政治的な分断が加速する中で、民間企業が主導する経済活動は、依然として成長を目標に突き進み、自由貿易による利益を追求する方向性が維持されていました。

その一方、政治を超える存在として影響力を高めてきたのが、GAFAに代表される、ITプラットフォーマーと呼ばれる企業です。

インターネットを通じたサービスは、国境を越えてアクセス可能となったため、各国政府は連携を強化し、この新しい企業群への抵抗力を高めようと試みました。

そうした中、2019年の末からコロナウイルスが世界的な大流行し、世界中で年封鎖や経済の切り離しが加速しました。

分断と内面主義の勃興

第二次世界大戦後は、世界は資本主義のルールの下で、世界の政治と経済が統合していきました。

ところが、21世紀のリーマンショック、原発事故、コロナショックにより、金融、エネルギー、グローバル経済の分断が加速しました。

こうした大変化を受けて、資本主義の枠組みを超えた社会を目指す動きが広がりました。これを「内面主義」(仮)と呼びます。

前者の本質が「自然環境を無視した、外側への際限なき拡張」であったのに対して、内面主義は「自然のリズムに合わせた、内側への回帰」です。

資本主義との相違点は

  資本主義 内面主義
心のベクトル 外側 内側
食・エネルギー 一括大量生産 分散少量生産
ヒト・モノの移動 最大化 適切な範囲内
自然とのスタンス 人間が上 人間が下

という点です。

教科書の続き

(私が住んでいる五島列島で、2020年9月以降、新たな歴史の教科書が生まれる想定で書いてみます)

この内面主義を志向する動きは、世界各地で広まり、日本では五島列島が先駆けとなりました。

従来は、人口減少対策をテーマに、外貨を最大限に稼ぎ、雇用を生むスタンスでしたが、2020年の9月から、方向性が変わりました。

心のベクトルが外側ではなく、内側に向くことにより、本土からの依存関係を徐々に減らす方向性に舵が切られました。

「資本主義からの脱却」をテーマに掲げ、世界中から資金とアイデアを集めることにより、2020年で自主財源比率が2割しかなかった島々が、10年間で10割になりました。

自立的な経済圏の元、エネルギー・食料も完全に自給自足となり、環境に対する負荷(CO2排出や資源の乱開発)も従来に比べて大きく減少しました。

そうした中、従来は「働かざる者食うべからず」が一般的でしたが、「生活コストを最小化する」という社会保障制度の充実にも舵が切られました。

従来の一次産業・建設・福祉だけでなく、ITエンジニアや芸術家も増え、働き方も兼業・副業が一般的になり、より多様な生き方を実践する人が増えていきました。

 

 

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