資本主義の終わりは近い?~問題点を分かりやすく解説~

ねこ

資本主義ってオワコンなの?

とはいっても、どんな問題があるのか、今一つ分からない。

そんな疑問に答えます。

簡単に私の自己紹介をすると、

  • 大学で社会心理学を専攻
  • 会社で金融システムに関わる仕事に従事
  • 移住先の五島市で政治家を目指す活動(市長選挙で敗北)

という形で、「今の社会の仕組み」を少しでも良くできるように活動しています。

この記事を読むことで、「資本主義の抱える問題」をイメージできるようになると思います。

21世紀の大きな危機

21世紀に入ってから、資本主義が社会に大きなインパクトを与えた出来事を並べてみます。

2008.  リーマンショック

2011.  東日本大震災

2020.  コロナショック

こうした出来事がなぜ起きたのか、「これからどう舵を取るべきか」について、今一度整理をしておきたいと思います。

1. 資本主義のリーマンショック

端的に言えば、リーマンショックは

信用バブルの崩壊

であり、

砂上の楼閣を積み上げ過ぎた

事が原因です。

信用力のない人に、バンバン金を貸し過ぎた事が原因とも言えます。

これを受けて金融当局の規制も厳しくなりましたが、実は私も以前の仕事で影響を受けています。

2016年に、私がNRIのインドでシステム開発をした案件は、

リーマンショック後のリスク規制(バーゼルⅢ)

に対応するシステムの開発でした。

しかしやはり、どれだけ規制の目を厳しくしても、どこかに抜け穴はあるので、いたちごっこです。

長期的にみれば、

悪人に対する罰則を強化

するよりも、

貪欲にルールを破る個人や会社を前提

に、社会をデザインした方が、持続可能性は高そうです。

そのため、政治的な思想としては、厄介なモノを「持たない、作らない」という原則の方が大事ではないでしょうか。

2, 資本主義の原発事故

私はこの地震が起きた時に就職活動中で、4月に内定をもらってから、直接石巻の現場を見に行きました。

私が被災地を訪問した目的は、ボランティア的な活動ではなく、ただその「リアルな現実」を目の当たりにする事でした。

東北道の道路はガタガタで、石巻の現状は悲惨でした。

戦後の焼け野原

とでも表現すべき有様が、目の前に広がっていました。

ただ、そこでは「どうしようもない絶望感」よりも、むしろ黙々と復興作業を行う現場の方から、「再建に対する希望」を感じました。

 

原発の構造は、農村部がリスクを抱える代償として、都市部への電力の安定供給できることです。

当然、大きなお金が動きますので、農村部も都市部も多くの関係者が共犯関係にあります。

オイルショックから始まる

  • 日本のエネルギー政策の転換
  • 関連する電気メーカー
  • 誘致を進めた政治家
  • 原発を受け入れた自治体

それぞれの立場での利害調整をする中で、全国の各地に原発が立地され、たまたま運悪く、福島の原発が被災したのが現実です。

ただしその「後始末」は、途方もなく困難で、40年以上の時を経ても廃炉作業の見通しはつかない状況です。

飼いならしていたはずが、実は手に負えないモンスターだった

という意味では、原発事故はリーマンショックと同じ構造ではないでしょうか。

3. 資本主義のコロナショック

金融ショック・原発ショックに続く第三弾は、疫病です。

しかしこれも、上記2つと同じく、人災に位置付けられます。

歴史的にみれば、コロナショックは明らかに、ヒト・モノ・カネの移動の自由化を謳う

グローバリズムに対する警告

ではないでしょうか?

各国でも移動自由の制限が強化され、この傾向は加速されると考えられます。

しかし今日まで、グローバリズムの推進により、多国籍企業が世界中に進出し、多くの周辺地域で「独自性」が失われました。

考えて見れば、金融ショックも原発ショックも、

本質的なリスク

を、「見えづらい他者」に転嫁していています。

例えばリーマンショックの元は「低所得の方(サブプライム)へのローン」であり、原発事故の被害者は「非都市部の周辺地域」です。

大きな資本や会社が、周辺地域の弱者を食い物にする

その社会的な構図の元、「アクセルを踏み込んだこと」への反動が、金融ショックであり、原発事故であり、コロナショックです。

まとめ

以上、21世紀に大きな事件となった出来事を振り返り、その本質的な価値観について考えてきました。

金融ショックにせよ原発事故にせよコロナショックにせよ、

「ごく一部の人たち(資本家や政治家)」

が弱者にリスクを転嫁した事への反動です。

  • リーマン:信用力のない個人へのリスク転嫁が表面化
  • 原発事故:対応力のない地域へのリスク転嫁が表面化
  • コロナ:「資本の移動」に伴うリスク転嫁が表面化

こうした事に振り回されるのは、「もうゴメンだ」と、多くの人が感じているはずです。

そのため、私たちの多くが目指すべきは、

周辺地域の多発的な自立

ではないでしょうか。

私たちの99.9%以上は、莫大な資産や政治家とのパイプを持たない「周辺地域」です。

そのため、私たちは

  • 金融不安が起きても
  • 原発事故が起きても
  • 世界的な疫病が発生しても

「自分たちで自立的に生きる道」を探す事を求められています。