五島に活力を与える方法
現在の五島市では「五島に活力を」
という政策目標で
- 農林水産業の振興(輸送コスト支援)
- マグロ養殖の基地化
- 観光の促進(世界遺産、ジオ推進)
を行っています。その中身としては、
外貨を獲得し、経済を強くし、雇用を生み出す
と言う流れです。
「五島に活力を」というテーマ自体は、人口減少が進み、年々地域の力が衰退し、過疎地の集落で寂しい想いをされている方が多いため、政治が目指す方向性としては間違っていないと感じます。
ところが、五島市はどれだけ外貨を獲得しても、経済的には穴の空いたバケツ状態ですので、経済は強くなりません。
稼いだ分のお金は、結局島の外に出ていく結果となります。
それに、どの分野で潤ったとしても、企業経営をしている限り、都会との競争で、賃金面の分が悪い状態となります。
最近、島に移住してくる人は、お金を最優先にして島に来ている訳ではないと感じます。
現に五島市の所得水準は、他の地域と比べても低い状態です。
つまり、人口減少対策として、「外貨を稼ぐ」という活性化の方針は、上手く行かない可能性が高いという事です。
水の量よりも水の流れ
五島に活力を戻すために必要なのは、
水(外貨)の量を増やす事ではなく、「水が循環する流れ」を創る事です
それが街づくりであり、地域づくり、島づくりだと思います。
その部分の仕組みを創るためにこそ、
「結集」して知恵を出し合ったり、
新しいやり方にチャレンジしていく必要があるのではないでしょうか。
これは五島だけでなく、全国の小さな自治体についても言える事です。
分散自立型の自治・経済単位をデザインする事が、
これからの政治家に求められる手腕であるとも言えます。
そのためには、県や国だけに頼らず、積極的に外部の力や情報を収集し、大きな旗を掲げながら走り続ける事が必要です。
島の人だけでなく、外の人から見ても、わくわくするような島づくり。
そんな「巻き込み型」のビジョンを掲げ、関係人口を増やす。
そして新しい経済の「仕組み」を創っていく事が、五島に活力をもたらす方法だと思います。
変化は今でも少しずつ、同時並行的に起こっています。
そしてある日、大きく潮目が変わると思っています。