世界平和
本日は、世界平和についてです。
前回の記事では、五島列島と平和について書きました。
https://nakanishidaisuke.com/2019/09/05/world-peace/
本日9月21日は、長崎でも「国際平和デー」のイベントがあるみたいです。
https://nagasaki.keizai.biz/headline/1637/
広がる「私たち」
どうしてこれほどまでに、平和関連のイベントが盛り上がりを見せているのでしょうか?
その理由の一つに、「わたしたち」という概念の広がりがあります。
例えば昔の五島では、同じ島の中でも、「わたしたち」の概念は今よりずっと狭いモノでした。
- 山を越えれば別の集落
- 海を隔てれば別の部落と民族
交通と通信が発達していない時代では、「わたしたち」の範囲は歩いて行ける範囲のモノでした。
そして平成になってからも、例えば五島では、三井楽、岐宿、玉之浦、冨江、奈留、福江、という形で、別々の市町村でした。
私たち=〇〇町
だったため、政治や選挙はより身近な関心ごとであり、市民の参加も高かったと感じます。
そして現代、「土地」をベースにした「市町村」が私たちのアイデンティティーとして機能する側面は、益々少なくなっています。
それは交通網が発達し、通信のネットワークも世界中に繋がったからです。
だからこそ、物理的には遠い世界である中東やアフリカの戦争に対して、私たちは無関心でいれなくなっています。
昨日の映画の発言にもありましたが、
無関心は、その行為に加担している
という事を意味します。
動物・植物
「わたしたち」の領域は、更に広がっていきます。
昔は五島でも、くじらやイルカを捕って生活の糧としていました。しかし今や、そうした大型の哺乳類は捕食の対象ではなく、保護の対象となっています。この背景にも、
私たちと同じ動物
だという認識が広がっていることが挙げられます。動物愛護法も6月に改正され、法的な整備はこれからも進んでいくでしょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190920-00010001-fukui-l18
こうした中で、世界平和の定義も
- 「人類」が戦争を行わない
から拡張し、
- 「人類と動植物」が共生する
へと拡張し、更には
- 地球上の全生命が共生する
へと発展していくでしょう。
見える世界と拡張平和
こうした形で、「世界平和」と言っても、その守備範囲は時代と共に変わっていきます。
いまや私たちは、遠い地球の裏側まで、即座にアクセスできます。
更に顕微鏡を使って、微小な生物の活動までも、観察することが出来ます。
そうして「見える世界」が広がったことで、「わたしたち」の世界も広がっていきます。
これはある意味、物理現象のようなモノで、狭い世界しか見えなければ、狭い範囲の事しか知りえません。
こうした中で、世界平和を実現するための手段として、五島列島のような小さな自治体に出来る事は、
見張り役の警察官として実力行使する(ハードパワー)
事ではなく、
共感を伝える芸術やスポーツの催しをする(ソフトパワー)
事です。