政治の多様性
本日は、「政治家を目指す人を増やすには?」というテーマです。
私は令和の社会では、「経営層の多様性が増える事」が大事だと考えます。
最近では、IT系の分野を中心に、若い経営者や研究者の台頭が目立ちます。
ところが、政治の分野はどうでしょうか?
優れた政治リーダーが注目される機会が、圧倒的に乏しいと感じます。
地方の政治は、新陳代謝が進まないという面では、地方の農業や漁業と同じく、「人材不足・人手不足」に喘いでいます。
政治の多様性が増えれば、社会も変わります。
その意味では、経営層である首長・議員の多様性も求められます。
- 年齢ベースの多様性(若い人が首長になったり)
- 性別の多様性(女性の比率が増えたり)
- 社会的立場の多様性(マイノリティーが活躍出来たり)
そんな社会の方が、変化に強く、柔軟性が高くなると考えられます。
本日は、そんな多様性を阻んでいる壁について考えてみます。
初期投資のコスト
選挙に出るにはお金がかかります。
それだけでなく、家族の期待とか、場合によっては人間関係の付き合いとかも失う場合があります。
さらに、政治家になるためには、地道な活動の時間が必要です。
1軒1軒集落を巡って挨拶をしたり、地元の方の声を聴きに行ったり。
そうした手間と暇をかけても、選挙に勝てるかどうかは分かりません。
政治家の路線は、非常にリスクの高い分野だと言えます。
ただ、これは選挙だけではありません。
何かの事業を新しく起業する場合、泥臭い活動が求められる事と、先が見えないという点では、スタートアップも同じ状況です。
ただ、起業の場合はコストを抑えながら、小さく始める事が可能です。いわゆるスモールビジネスという観点から始めれば、人間関係を失うコストも低く抑える事が出来ます。
スタートコストの比較
カネ | 時間 | 人間関係 | |
政治家 | 大 | 大 | 大 |
起業家 | 小~大 | 大 | 小~大 |
活動の継続性
政治家も起業家も、いかに活動を継続するかという点では、収入が死活問題になります。安定性については、
- 政治家:収入が安定(任期付き)
- 起業家:収入が不安定
ですので、どちらかと言えば、商売の方がリスクが高そうです。
しかし例えば地方議員の場合、出費の多さと頻度を考えると、家族を養うための収入としては不十分です。
地方に行けば行くほど、議員の報酬は低くなります。
そう考えると、政治家を目指すことは非常にハードルが高い割に、金銭的に得られる対価は少ない事が分かります。
もっとも、政治家を目指す人は、お金を目的としている訳ではないので、それ以上のやりがいや意味を感じているのでしょう。
現在、割とご高齢の方しか政治家として活動が出来ないのは、
「若い人はそれだけでは食っていけない」
という事情があります。
家族や子供・ましてや家のローンなんかが残っていたら、なおさらですね。
政治家としての醍醐味?
政治家というと、どうしてもスキャンダルの報道や、汚職のニュースが連想されます。
現代の日本では、「政治家=クールな職業」という印象が全くないことが、一つの問題だと言えます。
ビジネスマンの場合だと、起業して成功した場合のサクセスストーリが、注目を浴びる事もあります。
職業として、一種の憧れのようなモノを演出することも、必要だと感じます。
特に地方の自治体では、農業や漁業をはじめとした「後継者不足」が深刻視されています。
これも構造としては同じだと考えられます。
まとめ
政治に多様性をもたらすためには、
- 初期コストの参入障壁を下げる(カネ・時間・人間関係)
- 「輝いている政治家」をPRし、政治家活動の周知を増やす
事が必要でしょう。ある意味では門戸を開放し、自由な参入を促すような仕組み作りです。楽市楽座的な感じで、
みんな、立候補しようぜ!
という軽いノリが必要なのかもしれません。
その観点からすると、
「政治家の多様性を増やす」という政治的な決断
が必要ですが、そうすると、現職の人が失職するリスクも高くなります。
その辺りこそ、「身を切る覚悟」が必要ではないでしょうか。