星空ガイド
私は五島列島で、星空のガイドをしています。
毎回、
何を話そうかなー?
と原稿を考えながら、情報収集をしています。
本日は、いつもと少し毛色を変えて
お金やビジネス関する話題が出来ればと思っています。
備忘録として、星空ガイドでお話しする内容のメモです。
スペースデブリ=宇宙のごみ
私たちの生活は、GPSや気象衛星、衛星放送など、様々な人工衛星のおかげで便利になっています。
しかし、私たちの住む地球の周りには、なんと数兆個の「ゴミ」が散乱しています。
そのゴミは、なんと秒速7キロという恐ろしい速さで飛び回っています。
年々増え続けるこのゴミを放置した場合、人工衛星にデブリが衝突し、深刻な問題を引き起こすと懸念されています。
デブリを除去するベンチャー企業
そうした中、国内のベンチャー企業で、デブリの除去に取り組む会社があります。
色々と試行錯誤を重ねた結果、
ハエ取り紙のような粘着剤でくっつけるという方法を採用し、軽くて宇宙でも使える粘着剤を搭載した捕捉衛星
したそうです。
https://dentsu-ho.com/articles/4508
世の中には本当にいろいろな仕事があるのですね。
深刻化する海ゴミ問題
もう少し身近な例として、空から海に視点を変えてみます。
国境付近の島である五島は、「海ごみ」も深刻な問題です。
韓国・中国・台湾・ベトナム、といった周辺の国々から漂着ごみが届くため、五島市はごみの除去に年間で1億円以上の予算を使っています。
私も壱岐や対馬でシンポジウムに参加しましたが、これは五島だけではなくて、世界の国々と一緒になって取り組むテーマです。
https://nakanishidaisuke.com/2017/12/25/marine-debri/
救世主は高校生!?
そうした事に問題意識を持ち、五島高校の生徒が
「海洋ゴミの調査と啓蒙を兼ねた、高校生発のドローンレース」を企画しています。
https://www.makuake.com/project/gotone/
クラウドファンディングを通じて、70万円の募金を呼び掛けたところ、92万円以上が集まっている状態です(4月15日時点)。
今の大人の感覚では考えらないかもしれませんが、
現代は高校生が起業をしたり、ビジネスを立ち上げたりする時代です。
まとめ
世界・五島での「ゴミ事情」をまとめると
- 宇宙開発では、スペースデブリが深刻な問題
- 問題を解決するために、日本のベンチャー企業が奮闘
- 五島では、海ごみ問題が深刻な問題
- 問題を解決するために、五島の高校生が奮闘
という状態です。
2つの取り組みの共通点は、
大きな課題解決の手段として、資金調達に成功している
点です。これからの時代、お金の流れは一方通行(国が予算を配分)ではなく、「元気玉」スタイルになります。
みんな、おらに力を分けてくれ!!
という情報がインターネットで拡散し、従来よりも簡単に資金調達をすることが出来るようになりました。
現に高校生だって、100万円近くの資金を調達できています。
この金額の大きさは、課題が抱えるスケールの大きさに比例します。
海や宇宙に拡散するごみの問題は、日本人だけの問題ではなく、世界が抱える問題だからです。
ゴミの問題がもたらす環境への深刻さは、
私たちよりも後の世代に大きな負担として引き継がれます。私は
五島の美しい海、
きれいな夜空の景観を後世に引き継ぐためにも
若い人が積極的に行動をする活動に関わり、支援していきたい
と思っています。